Silicon Laboratories(Silicon Labs)は、USBおよびHID-USB(ヒューマン・インタフェース・デバイス-USB)コネクティビティのための、USBブリッジIC「CP21xx」ファミリを発表した。同ファミリは、各種組込機器にUSBおよびHID-USBを追加、またはシリアル・インタフェースをUSBにアップグレードするためのソリューション。すでに量産出荷を開始しており、価格は1万個時の参考単価が1.06ドルからとなっている。

同ファミリは、マイクロコントローラ・ベースのアプリケーションにUSBを追加することが可能となるソリューションで、USBの専門知識がなくても扱うことが可能で、以下のHID-USBブリッジ・ソリューションを含む、4つのUSB-シリアル・ブリッジ・ソリューションで構成されている。

  • USB-UARTブリッジ「CP2104」
  • USB-デュアルUARTブリッジ「CP2105」
  • HID-USB-UARTブリッジ「CP2110」
  • HID-USB-SMBusおよびI2Cブリッジ「CP2112」

CP2110とCP2112は、ほとんどのOSによってネイティブにサポートされるUSB-HIDクラス規格に準拠しているため、ドライバをインストールする必要がない。そのため、互換性の問題と手間のかかるドライバのアップデートのリスクが回避され、専門的なドライバ情報を含む付属CDをユーザーに供給することや、ドライバのアップデートのためのダウンロード・サイトを整備する必要がなくなる。また、同社のHID-USBデバイスは、ほとんどのOSで均一な互換性を提供することが可能なため、互換性の問題に起因した典型的な製品化の遅れをなくすことも可能となると同社では説明している。

さらに、外付けクリスタル、内蔵または外付けEEPROM、その他ディスクリート部品を必要としない立証済みアーキテクチャに基づいており、1チップに、USB 2.0フルスピード・ファンクション・コントローラ、USBトランシーバ、オンチップ・シリコン発振器、ワンタイム・プログラマブル(OTP)ROM、全モデム制御信号搭載非同期シリアル・データ・バスを集積している。

加えて、クロック・リカバリ機能により、内部発振器はUSBフルスピード・クロックの精度要件に合致しているほか、プログラム用のチャージポンプが内蔵されており、USBベンダIDのカスタム構成、製品ID、USB記述子、電源記述子、デバイス・リリース番号、デバイス・シリアル番号を、容易にユーザがプログラムすることも可能だ。