マイコミジャーナル主催の技術セミナー『ジャーナルITサミット - 2010 仮想化セミナー』が12月8日、千代田区のパレスサイドビルで開催された。

同セミナーでは、元三菱東京UFJ銀行のシステムエンジニアで、現在はCスタジオ 代表取締役 兼 コンサルタントとして活躍する千貫素成氏をはじめ、ヴイエムウェア、日本アイ・ビー・エム、サイバーリンクス、インテルらの有識者が登壇。ハードウェアからソフトウェア、アーキテクチャ論、さらには導入事例を基にした運用ノウハウまで、仮想化案件で必要になるさまざまなナレッジが広く紹介された。

Cスタジオ 代表取締役 千貫素成氏

基調講演を務めた千貫氏は、「仮想化技術を活用したアプリケーションの構造改革~アプリケーション開発/保守コスト削減を目指して~」と題して、仮想化のメリットを最大化するプラットフォームを構築するためのノウハウを披露した。

千貫氏が講演の中で最も強調したのが、「共通フレームワークの自社開発」である。仮想化環境の導入により新たなアプリケーションを運用しやすい状況ができたとしても、その開発に手間取ったり、品質の悪いアプリケーションが乱立してしまっては、恩恵に与ることはできない。そこで、アプリケーションの開発を安全かつ効率的に進められるよう、全社で使用できる共通フレームワークを用意しておき、そのメンテナンスを担当する専門チームも組織していこうというのが千貫氏の主張だ。

講演では、共通フレームワークという概念に秘められたさまざまなねらいや、そこでの採用にオススメの各種OSSなどを紹介。システムオーナーに対して1つの指針を示した。

仮想化セミナーの詳細は本誌で追ってレポートしていく予定である。また、一部の講演については本誌の中で動画も公開していく予定なので、ぜひとも楽しみにしていただきたい。