P板.comを運営するインフローとAnalog Devices(ADI)の日本法人であるアナログ・デバイセズは11月11日、両社が協力して製作したPCB設計製造データ・ファイル(ガーバー・データとPCB設計CADデータ)を、無料でシステム設計者に提供し、試作評価用PCBの設計・調達を支援するサービス「パネルdeボード」を発表した。

両社の連携によりアナログ回路用に最適設計されたPCBのガーバー・データとPCB設計CADデータのファイルが、P板.comのWebサイト上にあるデータベースにあらかじめ格納されており、システム設計者は、設計の核となるアナログ素子としてADIのICを選択した後、同データベースにアクセスすると、そのIC用のフットプリントを持つガーバー・データ・ファイルが提示されるので、関連するICなど複数のガーバー・データ・ファイルを選び、それらをパネルとして組み合わせ1枚のPCB作画データとしてP板.comに製造発注を行うことで、所望のアナログ性能を実現する試作評価用PCBの調達が可能となる。

また、同データベースには、ガーバー・データ・ファイルと併せてPCB設計CADデータも納められているため、システム設計者は、個々の必要に応じて微調整を加えたり、目的に適合するように変更することも可能なほか、P板.comにこうした変更作業を委託することも可能だ。

さらに、調整および変更されたPCB設計製造データ・ファイルは、データベース上に追加登録ができるため、以後は登録済みデータ・ファイルとして活用することも可能となっている。

パネルdeボードのソリューションイメージ

なお、同サービスはP板.comのWebサイトで提供が開始されているほか、アナログ・デバイセズのWebサイトでも、各製品のサブカテゴリにP板.comへのリンクが貼られたバナーが表示されており、クリックすることでP板.comの当該サイトへ行くことができるようになっている。

左がP板.comのWebサイトで表示されるバナー(ADIのマークが示されている)、一方アナログ・デバイセズのWebサイト(右)ではP板.comのマークが示された形での表示がされており、どちらからでもパネルdeボードのサービスに行くことが可能となっている