日本IBMは10月13日、導入サービス付きクラウド環境構築アプライアンス製品の新版「IBM CloudBurst V2.1 on Power Systems」を発表した。

IBM CloudBurst V2.1 on Power Systemsは、クラウド環境の構築に必要なサーバー、ストレージ、ネットワーク、ソフトウェアをあらかじめ組み合わせたうえ、さらに導入サービスまでをパッケージングしたアプライアンス製品。設置から数日でクラウド環境の利用が可能になる点を大きな特徴としている。

新版では、8コア/32MB eDRAMを備えるIBM製CPU「Power 7」搭載のサーバーシリーズ「Power System」を採用。従来はx86サーバーシリーズ「System x」のみの提供だったが、今回「Power System」を採用したことで、稼働状況の監視機能やプロセッサー、メモリー、I/Oレベルの自動エラー修正機能が利用できるようになった。また、Power Systemに搭載されたUNIX OS「AIX」および仮想化機能「PowerVM」により、最小構成で仮想サーバー160個、最大構成で仮想サーバー2960個をセキュアーに稼働させることができるという。

また、ストレージには、ミッドレンジのディスクストレージ「IBM System Storage DS5020」とストレージ仮想化装置「IBM System Storage SAN Volume Controller」を採用している。これにより、ストレージの一元管理と使用効率の向上を実現しているほか、1データを分割して保存するストライピング機能などが組み込まれており、データへの高速アクセスも可能にしている。

参考価格は約9300万円。12月17日より提供が開始される。

なお、IBMでは、IBM CloudBurst V2.1 on Power Systemsの発表に併せ、IBM CloudBurstのクラウド管理ソフトウェア機能をPower Systems基盤に対応させた仮想アプライアンス「IBM Service Delivery Manager on Power Systems」も発表している。こちらは100PV(Processor Value Unit)で18万9600円(税抜)。