MotorolaのAndroidスマートフォン「DROID 2」

米Microsoftは10月1日(現地時間)、米MotorolaのAndroidスマートフォンがMicrosoftの9件の特許を侵害しているとして、米国際貿易委員会 (ITC)およびワシントン州西地区の連邦地方裁判所に法的措置を求める手続きを行ったことを発表した。

MicrosoftのコーポレートバイスプレジデントHoracio Gutierrez氏は「これらの特許は、電子メール/カレンダー/コンタクトの同期、スケジュール調整、信号強度や電源の変化を通知するアプリケーションなどを含む、スマートフォンの利用体験に欠かせない技術をカバーしており、MotorolaのAndroidベースのスマートフォンに組み込まれた一連の機能に関わる」と説明している。

Androidに関しては、Open Handset Allianceに参加していない企業から特許侵害でAndroid陣営が訴えられる可能性が、これまでに何度も指摘されてきた。今年8月には米Oracleが、AndroidのJava実装方法が同社の知的所有権を侵害しているとしてGoogleを提訴している。

今回のMicrosoftの特許侵害の主張がMotorolaの独自技術を対象としているのか、それともAndroidを採用しているスマートフォンメーカー全体に及ぶ可能性を含むのかは判らない。今年4月に台湾の携帯電話メーカーHTCは、Androidデバイスで使用している技術に関してMicrosoftから特許使用ライセンスを取得している。

今回のMicrosoftによる申し立てのようなケースは、Android市場の拡大とともに今後さらに増える可能性が高い。Android陣営は、こうした特許侵害の懸念を何らかの形で払拭する必要に迫られている。