Agilent Technologiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは9月17日、振幅変調および位相変調光信号の詳細な解析向けに、時間ドメインの光変調アナライザ「Agilent N4391A 光変調アナライザ」の機能を拡張し、60Gbaudまでの高度変調信号の解析に対応したことを発表した。

同システムは、偏波多重にも対応したコヒーレント光レシーバ、「Agilent 89600 ベクトル信号解析ソフトウェア(VSA)」および、32GHzアナログ帯域を有するリアルタイム・オシロスコープ「Agilent Infiniium(インフィニウム) 90000 Xシリーズ オシロスコープ」を2台組み合わせることで実現している。

60Gbaudまでの高度変調信号の解析に対応

100Gbpsの通信の場合、FEC(前方誤り訂正)による冗長データのため128Gbpsの伝送レートが必要になる場合がある。同変調解析には、少なくとも20GHz帯域の4チャネルのオシロスコープが必要となるため同社では、4月に発表した最大32GHz帯域のリアルタイム・オシロスコープ「Agilent Infiniium 90000 Xシリーズ オシロスコープ」を2台組み合わせることでこれを実現。最大60GBaudまでのシンボルレートの信号を、偏波多重を考慮しながら解析することを可能とした。

また、同社では今後、市場が立ち上がると見られる高度変調信号を用いた光デバイスの製造部門で求められる製造試験に必要な機能に特化した安価な測定システムとして、内部の局部発振光源の波長範囲や解析機能を制限した低価格版も提供していくとしている。

価格は既存のオシロスコープを活用する場合 約2,400万円(税別)からで、オシロスコープも含めて新規購入の場合は約7,000万円(税別)から、製造向けの低価格版(オシロスコープを除く)は約1,550万円(税別)からとなっている。出荷は2010年11月からを予定している。