クロス・マーケティングは14日、各種金融オンラインサービスの利用状況や利用・非利用理由、今後の利用意向などについての調査結果を公表した。これによると、男性・社会人、女性・社会人、専業主婦のいずれの世代においても、『自動車保険』のオンラインサービスの今後の利用意向が高いことが分かった。

調査は、全国の28~45歳、56~64歳の男女有職者と専業主婦を対象に、2010年8月5日~9日に、インターネットリサーチ(クロス・マーケティングアンケートモニター使用)で実施。2,700の有効回答を得た。世代を、「就職氷河期世代(28~40歳)」「バブル世代(41~45歳)」「団塊世代(56~64歳)」の3つ、男女・職業別に「男性・社会人」「女性・社会人」「専業主婦」の3つに分け、計9つのグループの回答について分析した。

金融サービスの利用形態については、全体の55.3%が、「店頭(ATMも含む)・電話とインターネット上」を併用。グループ別にみると、専業主婦では全世代で「店頭・電話の利用のみ」の割合が3割を超えており、男性・社会人、女性・社会人に比べて高かった。

オンライン金融サービス認知

金融オンラインサービスの認知度については、全体では「自動車保険」(83.6%)が最も高く、「株式」(82.8%)、「生命保険」(82.5%)が続いた。世代別でみると、FX取引の認知度に関し、就職氷河期世代と比べてバブル世代や団塊世代は低く、特に女性の認知度が低かった。

金融オンラインサービスの利用状況に関しては、世代別にみると、団塊世代で「株式」サービスの利用が高かった。また、女性・社会人の就職氷河期世代では、「定期預金・定額預金」(38.4%)が高かった。FX取引は、認知割合が高かった男性・社会人の就職氷河期世代、および男性・社会人のバブル世代において、利用割合が高かった。利用サービス内容では、「資料請求」(35.9%)と「契約」(35.9%)が最も多く、「見積もり」(28.9%)、「契約更新」(27.8%)が続いた。

金融オンラインサービス利用状況

金融オンラインサービスを利用する理由では、いずれの世代においても、「時間帯を気にする必要がない」が最も高く、「曜日を気にする必要がない」、「料金が安いから」が同程度で続いた。グループ別でみると、女性・社会人の就職氷河期世代で、「曜日を気にする必要がない」(74.6%)が他のグループより高かった。性別にみると、男性は「料金が安いから」が同世代の女性に比べそれぞれ高く、逆に女性は「気軽に申し込みができる」が同世代の男性に比べ高かった。

一方、金融オンラインサービスを利用しない理由に関しては、専業主婦のバブル世代を除いたいずれの世代においても、「情報漏えいが不安」が最も高かった。専業主婦のバブル世代では、「直接内容が聞けないので不安」が「情報漏えいが不安」をやや上回る結果となった。

インターネット上での金融サービス利用意向率

また、各金融サービスの認知者に、インターネットでの利用意向を尋ねたところ、「利用(継続)したい」と「まあ利用(継続)したい」を合わせた利用意向率は、「定期預金・定額貯金」(61.6%)が最も高く、次いで「自動車保険」(57.4%)、「火災保険」(50.6%)、「生命保険」(50.2%)と続いた。いずれのグループでも、「自動車保険」は上位で、特に男性・社会人では、全世代で6割を超え高かった。