欧州時間時間までは、模様眺めムード一色。唯一、アイルランドの話題で、南欧諸国とも合わせてドイツ国債との利回り格差が拡大したことによる懸念が重しとなり、欧州資本市場は総じて上値が重たい展開。

そして、米GDP改定値が市場の予想を若干上回る内容となったことで、ドル買いの展開となり、ドル円は85円台、ユーロは1.27を瞬間割れ。ただ、株式市場は一旦はプラスになったものの、半導体大手のインテル社のアナウンスを受けてマイナス圏に転じた。

バーナンキFRB議長の講演内容については、現状を把握しており、FOMC声明内容を踏襲したコメントとなり、市場の反応としては、ネガティブ。日銀が翌週金融会合を開くとアナウンスするも、反応はほとんどなし。ただ、さすがに週末ということもあり、介入の可能性は低いと市場ではみているものの、株式市場におけるリスク買いの展開となったことも追い風となり、ドル円・クロス円が上昇し、ドル円は85円台、ユーロ円は108円台への上昇となった。

主な経済指標

・07:45 (NZ) 貿易収支

・09:00 (日) 日銀臨時政策決定会合

・12:00 (NZ) NBNZ企業信頼感

・14:30 (日) 白川日銀総裁 会見

・18:00 (欧) 8月ユーロ圏景況感・業況感指数

・21:30 (米) 7月米個人所得・消費支出

・26:30 (米) ブラード米セントルイス地区連銀総裁が金融規制に関する会合で挨拶

白川総裁が予定を早めてアメリカから帰国し、本日臨時決定会合が開催されるとなった。市場においては、追加金融緩和対策への期待から、株式市場においては好感される可能性があるも、はたして為替市場では円売りがドル円・クロス円がどの程度反発できるかどうか。為替についての言及がこれまでの政府の発言と比較して突っ込んだ姿勢ながなければ、あっさりと再度下値を模索する展開となる可能性がある。

なぜなら、日銀によるさらなる量的緩和が現在加速している円高を緩和できるかは賛否両論。バーナンキ議長も金曜日の講演で追加の金融緩和策の効果に疑問があるとしていて、超低金利で流動性があふれている現状で、日米ともに中銀が使えるカードはともに多くないと印象づけている。

ただ、欧米当局側においては先手を打ってきただけに、日銀への出遅れ感の印象は否めない。 午後に予定されている日銀総裁の会見でのコミュニケーションで、これまで市場に根づいてしまった出遅れ感をうまく解消できなければ、どうなるか。

一方、9月1日の民主党代表選の告知日以降は政府との連携も難しい。日銀側が対応したとしても、政府側との連携がと取られないのであれば、効果も薄くなってしまうか。

こういった中、今朝、ニュージーランドの貿易収支が発表された。結果としては、マイナス1.86億NZの赤字となり、輸入がかなり拡大した格好となった。ただ、好調な国内経済よりは輸出の減少の方がかなり大きく、RBNZとしても金融政策としては慎重なスタンスを取る可能性が高まった可能性がある。

今日は、イギリス勢はバンクホリデーでいないため、アジア時間終盤では流動性が低下する可能性があるが、アジア株式市場の活発な動きと合わせて本日の日銀話題でどのようなリスク思考となるのか。シートベルトを忘れずに対応した方が良いかもしれない。