矢野経済研究所は8月26日、国内企業のIT投資に関する調査結果を発表した。

それによると、2009年度におけるハードウェア、ソフトウェア、サービスを総合したIT投資額は、前年度比12.5%減となる10兆8520億円。過去を遡ると、2007年度は13兆1443億円、2008年度は12兆3960億円という結果で、3年連続の減少となっている。

ただし、2010年度に関しては、0.8%増の10兆9390億円と増加の見込みで、さらに、2011年度は3.2%増の11兆2940億円、2012年度は3.1%増の11兆6490億円と予測されており、矢野経済研究所では、2009年度を底に緩やかに回復すると見込んでいる。

国内IT 市場規模予測

また、長期のIT投資額を問う設問では43.5%が「増加」と回答としており、「変わらない」の22.5%、「減少」の33.4%を大きく上回っている。ただし、増加と回答した企業が依然として半数を下回っていることから、矢野経済研究所では、「リーマンショック以前への回帰は時間がかかるであろう」との見方を示している。

なお、調査は、今年5月から8月にかけて、国内の企業、団体、公的機関などに対する郵送アンケートと文献調査により実施されている。