【FXテクニカル】ドル円

金融当局が、モーゲージ担保証券(MBS)の償還資金を国債へ再投資する意向を表明した。これを受け市場では、ドル売り圧力が更に強まるのではないか、との思惑が台頭している。実際、ドル円と比較的連動性が強いと言われる米長期金利は3.00%を割り込んだ後も下落スピードを加速させ、2.7%台へと突入したため、ドル円の戻りも鈍くなっているようだ。米市場金利の低下圧力が今後も継続すれば、現在85円台でもみ合っているドル円相場がショートバイアスを更に強め、85.00の心理的節目をトライする可能性が高まる。

チャート上では、円高基調のトレンドチャンネルを形成しつつある。下値は85.00が意識されているため、チャンネル自体の傾きは急とはなっていない。

ただ、ドル売り基調が強まっていることを考えれば、昨日安値85.15-20を下抜けた場合、85.00を一気にトライする機運が高まるか。85.00のすぐに下にはピボットS1が84.95、昨年11月27日安値レベル84.80-85が位置しており、サポートゾーンを形成するかが注目される。

午前中は84円後半からミドルレベルではオーダー状況がミックスと観測されており、上記のサポートゾーンと達成感から反発することも、更に下落圧力が強まることも考えられる。しかし、米市場金利の低下傾向を見る限りでは、チャンネルの下限及びピボットS2まで下落するシナリオも想定しておいた方が良いかも知れない。

USD/JPY 1時間足