アジア市場概況

前日の米株安を受け、アジア市場は総じてリスク回避の展開へ。為替市場では、米景気減速懸念からドル売り基調が継続し、約8カ月ぶりの安値水準まで下落。クロス円も総じて円高基調が継続した。

日本225種は、円高に加え、朝方発表された6月の鉱工業生産指数も市場予想を下回ったことを受け、主力輸出株を中心に終始売り優勢の状況へ。7月SQ値9636.23円を下抜けたこともショートバイアスに拍車がかかり、再び9500レベルが下値焦点として浮上している。

欧州のファンダメンタルズが劇的に改善しているわけではないが、先週よりユーロ圏、英国そしてドイツで市場予想を上回るマクロ指標が続いたことを背景に、ユーロアセットの選好が強まる状況が継続している。

ただ、今日は週末ということもあり、積極的なポジションテイクをするタイミングとは言えない。更に来週にはECBの政策金利発表を控えていることも考慮すれば、ファンド筋を中心にどの程度金融株やユーロでロングポジションを解消してくるか。特にユーロドルは、テクニカル的にもフィボナッチ38.20%レベルで上値が抑えられやすい水準に上昇しているため、動向には注意しておいたほうが良いだろう。

もっとも、マーケットの関心は米マクロ経済状況へシフトしているため、NYタイムまではアジア市場の流れと米経済指標を見極めたい思惑から、それ程大きな動きは見られないか。

今日は、21:30に2QGDPと個人消費が発表される。両者とも前回より低下しているとの見通しが優勢だが、リスク回避地合いの中、市場予想を下回るような結果となれば、投資家は敏感に反応し、マネーが安全資産へと逃避する可能性が高まるだろう。

特に後者の個人消費は米経済の牽引役であることからマーケットの注目度も高い。好調な企業決算が雇用へと結びついていない現状を考えると、個人消費が鈍化するとの見通しはもっともだが、市場予想以上の落ち込みとなれば、内需関連株を中心に売り優勢の展開となるか。指数インパクトが強いだけに株式のトレンドへの影響は大きいだろう。そして株式動向は、ドル相場にも波及する点に留意したい。

なお、本日は米市場オープン前に資源大手シェブロン(CVX.N)の決算が発表される。概ね好調だった企業決算だが、ここ数日市場予想を下回る内容が出始めている。昨日は、米株上昇の牽引役であるハイテクセクターで軟調な地合いとなったことから株式は反落。

ウォール街株指数の構成銘柄でもあるシェブロンの決算内容次第で今日の資源系セクターのトレンドがある程度決定付けられ、米株価指数が上下に振れるシナリオも考慮したほうが良いだろう。

ウォール街株価指数 日足