Nexus One

米Googleは7月16日(現地時間)、同社スマートフォン「Nexus One」の最後の出荷分を受け取ったことを報告した。今回入荷分がすべて捌けた段階で、同社Webストアからの販売を正式に終了し、ストア自体を閉鎖することになるという。

同社は5月14日、Nexus OneのWebストアでの直販から撤退し、パートナー経由の小売店販売に切り替えるとの方針を発表している。Android OSを開発する企業自らが「スーパーフォン」のキャッチコピーで端末販売に乗り出すという行動で話題になったNexus Oneだが、Google経由のWeb直販のみで目立ったプロモーションもほとんどなしという戦略が裏目に出たこともあり、既存の他のAndroid端末と比較して販売実績が芳しくなかったという背景がある。

Googleを通してのNexus Oneの販売はこれで終了となるが、すでに同端末の代理店販売を行っているVodafone(欧州)やKT(韓国)からは引き続き入手が可能だという。また既存のNexus Oneユーザーへのサポートは引き続き提供される見込みだ。

販売実績では他の端末に大きく劣るものの、Google謹製の端末ということもあり、Andorid 2.2 "Froyo"のアップデートは他のどの端末にも先駆けて提供が行われるなど、パワーユーザーにとってNexus Oneはいまだ非常に恵まれている環境にあるといえる。とはいえ、ハイエンド端末の世界ではSprintからHTC Evo 4G、VerizonからはDroid Xの販売が開始されて好調なセールスを記録するなど、Androidの世界は確実に広がりつつあり、最新ハードウェアによる世代交代が進みつつある。ある意味で、Nexus Oneはその役割を終えたといえるのかもしれない。