グッドスマイルカンパニーは7日、東京・秋葉原UDXシアターにて、アニメ『ブラック★ロックシューター』七夕プレミア試写会を開催した。これは「ホビージャパン」×「メガミマガジン」×「アニメディア」のコラボ企画によるもので、全世界で一早く、50分にわたる本編を視聴することができるとあり、会場には大勢のファンが詰め掛けた。

<『ブラック★ロックシューター』とは?>
新進気鋭のイラストレーター・huke氏がネット上に投稿したオリジナルキャラクター。このキャラクターに着想を受けたsipercellのryo氏が、音声合成ソフト「初音ミク」を用いて曲を作り、huke氏自らがイラスト・映像編集を行った動画を「ニコニコ動画」で発表。
ニコニコ動画上では累計の再生数が2010年7月現在、300万回以上を記録するなど、曲自体が多大な反響を得ると共に、キャラクターにも注目が集まるようになり、グッドスマイルカンパニーからは1/8スケールフィギュアが発売されている。
2009年夏には、Ordet(オース)によるアニメ化決定公開の情報が発表され、同年9月30日には公開に先駆け、スタッフによりイメージ拡張を目的としたパイロット映像がDVDとBlu-ray Discにて発売された。

アニメ『ブラック★ロックシューター』キービジュアル

会場ロビーにはパネルなどが多数展示

もちろんフィギュアやチャームなどの関連商品も展示されていた

なお、一般参加者向けの試写会の前に、15時から同会場にてマスコミ・関係者向けの試写会が行われており、当レポートではそちらの模様をお届けする。

会場席がほとんど満席となった15時過ぎ、突如照明が落ち、アニメ『ブラック★ロックシューター』の試写がついに始まった。本編の内容等は、「月刊ホビージャパン9月号」(7月24日発売)、「メガミマガジン9月号」(7月30日発売)、「月刊アニメディア9月号」(8月10日発売)などで付録となる無料配布DVDのほうで確認してもらいたいが、一言でいうと「無料配布なのにここまで……」と思わせる出来栄えとなっていた。

確かにモブキャラや劇中、頻繁に登場する携帯電話をはじめとする小物の描き込みなど、気になる点も少々あったが、TVアニメかそれ以上のクオリティで50分にわたるオリジナルアニメが無料で見られるという事実は、それを払拭するに足りえるものだろう。というか、長編アニメ化されただけでも満足です、はい。

しかも今回上映されたバージョンは、試写会当日の11時半ごろに最後のパートが完成し、上映前の1時間前に搬入されたばかりのものだったという。なお、無料配布DVDバージョンはこれに若干、手が加えられるとのことなので、こちらも期待したいところだ。

アニメ『ブラック★ロックシューター』上映後には、グッドスマイルカンパニー代表取締役社長で本作のプロデューサーを務める安藝貴範氏と、監督・脚本の吉岡忍氏が姿を現した。以下は、その際のコメントの一部を抜粋した。また、トークショーの合間には、黒衣マト役の花澤香菜からのビデオレターや、原作者のhuke氏と音楽を担当したryo氏からメッセージが届けられている。

左から監督・脚本の吉岡忍氏、プロデューサーの安藝貴範氏

安藝「喜んでもらえるかの前に、完成するのかどうかというのが昨日から今日にかけて心配していました。喜んでいただければうれしいです」

吉岡「製作は、構成を始めたのが昨年の6月からなので、まるまる一年かかりました」

安藝「1枚の絵からスタートして、最後は2万枚になったという(笑)」

黒衣マト役の花澤香菜からのビデオレター上映後――

吉岡「マトに関しては、元気よくこれからの生活に希望をもった女の子を演じてもらいたいなあということで、花澤香菜さんに演じてもらいました」

安藝「今回のキャスティングは、監督たっての希望でした」

吉岡「原作者のhukeさんやryoさんの意見が、それぞれ違った場所で会ったとき、意見が一致して、もうこの人(花澤香菜)しかいないなと」