富士通と富士通システムソリューションズ(以下、Fsol)は6月14日、新日石インフォテクノと共同開発したENEOSセルテック向けの統合生産管理システムを4ヵ月で構築したことを発表。家庭用燃料電池「エネファーム」の生産ラインにおいて本格稼働を開始させた。

同システムは、Fsolの組立製造業向け生産管理ソリューションである「WebSERVE smart ハイブリッド生産」を採用。生産計画から手配管理、在庫管理、生産管理、購買管理に至るまで、製造業に必須とされる各種業務の自動化や効率化、情報の一元化といった機能が提供される。

富士通によると、同システムはFsolの既存製品「GLOVIA smart 製造 PRONES」を強化する形で開発が行われ、これによって通常6ヵ月はかかるとされるシステムの構築期間を2ヵ月も短縮することができたという。

今回本格稼働を開始した同システムの特徴は、SOA(サービス指向アーキテクチャ)技術によって既存の製品開発や設計システムとの連携が容易であることのほか、量産と受注生産の両方に標準で対応していること。同システムの導入により、「事業拡大を見据えた段階的な拡張を行える」とされてる。

なお、同システムは2010年1月に構築が完了し4月から稼働を開始している。富士通 広報IR室は「安定稼働が実証されたことを踏まえてこの時期の発表となった」としている。

新日石の「LPガス仕様エネファーム」