富士通と富士通システムソリューションズは6月10日、小売業大手のいなげやと食品卸業界大手の菱食の2社間における店舗在庫最適化(VMI)支援システムの稼働を開始したと発表した。

このシステムは、卸側が小売側の在庫管理を行うもので、在庫情報を両者で共有し、一定の在庫量維持を目的とした卸側の自動的な在庫補給を実現する。なお同システムは富士通のデータセンターで運用されている菱食向け基幹システムの一部として開発された。

新システムは、菱食がいなげやに納入している商品のPOS情報(売上情報)と在庫情報から補充すべき数量を算出し、菱食の基幹システムにデータを自動送信する仕組み。店舗側での数量変更も可能となっているため、小売側にとっては消費者に対するタイムリーな商品提供が可能になるほか、属人的な在庫管理・発注業務からの解放や、在庫スペースの削減などを実現できる。

同システムは東京都内のいなげや3店舗(練馬東大泉店、杉並桜上水店、練馬中村南店)で運用が開始されている(対象となっているのは市販用冷凍食品やアイスクリーム部門)。

店舗在庫最適化システムのイメージ