手探りで始めたSharePoint Onlineだが、使い込むうちに楽しくなってきた。今回は、「SharePoint Onlineでプロジェクト管理してみよう!」をテーマに、SharePoint Onlineの基本的な各機能の使用感をレポートしたい。

なお、『Microsoftクラウドサービス体験記』では、Microsoft Online Servicesの他のサービスについても詳しく紹介しているので、ぜひそちらもご覧になってほしい。

執筆者紹介

鶴田 展之(TSURUTA Nobuyuki) - qnote 代表取締役


代表取締役としての職務をこなす一方で、現役の開発者・テクニカルライターとしても活躍する。主要開発言語はPHP。各種フレームワークとオープンソースデータべースを組み合わせた開発を年間数十件こなしている。

初心者には厳しい!? 現在のプロジェクト管理ツール

またまた前置きが長くなって恐縮だが、少しだけ我が社の仕事のスタイルを説明しておこう。

メインの業務はWebアプリケーションの受託開発なのだが、社内にはWebデザイナーは存在しない。筆者も含め、スタッフは全員、プログラマーとネットワーカーだ。なので、中規模以上の開発プロジェクトでは、主に裏方・バックエンドの開発が主業務となるし、小規模なプロジェクトでは、外部のデザイナーにデザイン作業だけ依頼することになる。いずれにせよ、自社単独で全体の作業が完結するケースというのは、比較的少ないのだ。

そこで、プロジェクトの進行管理や情報共有のツールも、地理的に離れた場所で作業するメンバーが、いつでもネットを介してスムーズに連携できるものでなければならない。

日常的には、Rubyで書かれたWebベースのバグトラッキングシステム「redmine」を利用している。redmineでは、アプリケーションの問題を「チケット」として起票し、その問題への対応を記録していくことで、課題と修正履歴を共有できる。また、議事録・仕様書等のドキュメントファイルの共有や、バージョン管理システム「SubVersion」との連携も可能で、我々のようなアプリケーション・エンジニアにとっては、非常にありがたいシステムだ。

Redmineの画面

ただ、難点も無いわけではない。オープンソースの業界ではポピュラーなredmineだが、必ずしも他の業界、他の職種の人に受け入れられるわけではない。

例えば、はじめて一緒に仕事をするデザイナーさんの場合、最初にredmineの使い方をレクチャーするのだが、まず十中八九、戸惑った顔をされる。画面のUIや用語が開発者向けで、とっつきにくいと感じるらしい。

「エンジニアのやっていることはわからない」という先入観も多少あると思うが、「わかりづらい」というのは主観なので、「いや、わかりやすいですよ!」と押しつけることもできず、結局は根気よく教えていくしかない。スピードが求められるWebの仕事では、意外とこれがネックになったりするのである。

そこで今回は、redmineの役割をSharePoint Onlineに切り替えてみた。使用したプロジェクトは、「ブログツールを活用してコーポレートサイトをCMS化する」という、我が社得意の案件のひとつ。プログラムのカスタマイズをシステム開発事業部、デザインを外部のデザイナーが担当し、クライアントの担当者もプロジェクトに参加している。

プロジェクトの組織図