富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ(以下、富士通SSL)は5月10日、部門ごとの経費を一元管理し、企業活動の"見える化"を実現するサービス「社長専用大福帳」を5月20日より提供開始すると発表した。

同サービスは、受注・売上や購買、人事、就業、旅費といった各種業務システムで個別に管理されているデータをCSV形式で抽出し、XML形式に変換してデータを多角的に分析できるようにするもの。同サービスによって「マクロな指標でしか把握できなかった情報を、効率化および投資判断のポイントとして把握し、きめの細かい経費コントロールを実現する」(同社)という。

「社長専用大福帳」ではあらかじめ、「旅費分析」や「交際費分析」、「給与支給額分析」などの9種類のレポートがテンプレートとして用意されており、経費のみならずプロジェクトや従業員単位での活動の変化や異常点を具体的に把握し、一元的に管理することができる。

同サービスはハードウェアとセットで提供されるため、既存のシステムに変更を加えることがないのもの特徴となっており、約5週間で導入できるという。

富士通SSLは2009年8月から実際に同サービスを社内導入しており、部門間で重複していた経費の集約などを実現。従来比で約2割(約4000万円)の経費削減を達成し、削減分の費用を研究開発費など企業競争力強化のための費用に割り当てることができたとしている。

同サービスはハードウェア、ソフトウェア、レポートテンプレート、セットアップ、教育、サービス、保守(ハードウェア/ソフトウェア/QA)が一式で提供される。あらかじめ用意されている9種類のテンプレートは以下の通り。

  • 出張旅費分析(申請者別月度単位)
  • 出張旅費分析(申請部署別月度単位)
  • 出張旅費分析(遠地出張オーダー別)
  • タクシー利用状況分析(負担元部門別月度単位)
  • タクシー利用状況分析(申請者別月度単位)
  • 定期請求額分析(勤務地別月度別)
  • 交際費分析(氏名別合計)
  • 交際費分析(氏名別月別推移)
  • 給与支給額分析(所属別時間外手当<一人当たり>)

なお、個別見積となるがテンプレートはユーザーの要望に応じてカスタマイズ可能となっている。

販売価格は初期費用: 157万5000円、月額36万7500円(同時接続数は10名まで)となっており(価格はいずれも税込)、最低契約期間は1年となる。

同サービスの販売目標は3年間で100社とされている。