日立ソフトウェアエンジニアリングは4月28日、ルネサス エレクトロニクスの次世代マイコン「RX」ファミリ向けに組み込みソフト開発を支援するコンパイラ「RXファミリ用C/C++コンパイラ」を開発、2010年5月31日より提供を開始することを発表した。価格は1ライセンスあたり20万7,900円だが、5/10/20ライセンスのボリュームディスカウント価格も用意しているという。

同コンパイラは、ルネサスの「SuperH RISC engine」ファミリマイコン用のC/C++コンパイラで培った最適化技術を基盤とすることで、RXファミリマイコンに特化した実行プログラム並べ替えなどの高度な最適化を実現している。

例えば、大域レジスタ割り付け、定数伝播、未達ブロックの削除、リンカ同期などの最適化と、命令並べ換えなどのCPUコアを意識した専用最適化を搭載。 RXファミリマイコン向けに最適化したオブジェクト生成が可能だ。

また、R8C、M16Cファミリ用Cコンパイラ、H8、H8S、H8SXファミリ用C/C++コンパイラ向けにコーディングしたC/C++言語ソースファイルを同コンパイラに流用する際に効果的な、互換性に影響のあるオプション指定、ソース記述をチェックするための機能をサポートしているほか、char型の有符号/無符号の扱いなど、コンパイラに依存する言語仕様の切り替え機能もサポートしている。

さらに、割込みルーチン指定機能、積和演算や特殊レジスタ操作などの組込関数、 インラインアセンブラ機能など、RXファミリマイコン向けの拡張機能もサポートしている。

言語仕様は、ANSI規格のC89、C99(可変長配列を除く)、およびC++に準拠。動作環境はWindows Vista、Windows XPおよびWindows 2000となっている。