Linuxを支援する非営利団体Linux Foundationは4月12日(米国時間)、自分たちがホスティングするモバイルLinuxプロジェクト「MeeGo」の進捗について報告した。同プロジェクトは端末ベンダー、OSベンダー、チップメーカー、ISV、開発者コミュニティから幅広い支持を得ており、順調な成長ぶりを強調している。

MeeGoは、米Intelの「Moblin」とフィンランドNokiaの「Maemo」の両技術をマージしたモバイル向けのディストリビューションで、両社から2010年2月に発表された。主としてネットブックを狙ったMoblinとスマートフォンやタブレットで採用されてきたMaemoが合体することで、ネットブックのほか、スマートフォン、TV、車載情報システムと幅広いニーズに応じるとしている。

Linux Foundationの下でホスティングされているMeeGo開発チームは3月末、最初の開発者向けリリースを公開し、英ARM搭載「Nokia N900」とIntel Atomベースのネットブックに対応したことを明らかにした。Nokiaは今年中にMeeGo搭載機を発表する計画だ。

MeeGoプロジェクトには、新たにLinux Foundationに加入した英Collabora、台湾AcerやASUS、米Novell、米Wind River、スイスST-Ericssonなど、さまざまな企業が参加している。

Linux FoundationはMeeGoの長所として、端末間の互換性や高い移植性、ユーザーエクスペリエンスなどを挙げており、市場の分断化と複雑性を緩和するとしている。