Texas Instruments(TI)は、同社のビデオプロセッサ「DaVinci」シリーズとして、ポータブルビデオ・エンコーディング・ソリューション「DM36x」を拡張した「TMS320DM368」を発表した。すでにサンプル出荷を開始しており、1000ユニット購入時で参考価格29ドルとなっている。

ビデオプロセッサ「DaVinci」シリーズとして1080p 30fpsまでのエンコード処理に対応した「TMS320DM368」のパッケージイメージ

同製品はVC1、MPEG-2、MPEG-4、MJPEG、H.264を含むさまざまなHDビデオ・フォーマットで1080p 30fpsまでのエンコード処理に対応。「ARM926EJ-S」コアを搭載したことで、従来品比40%以上の処理性能向上(最大432MHz)と、併せてビデオエンコード/デコード処理を同プロセッサ上に集積したHDビデオ・アクセラレータ側で実行することで、システムパフォーマンスの最適化が可能だ。 またEMAC、USB 2.0 PHY、16ビットDDR2、16KHz音声コーデック、リアルタイムクロック、10ビットDAC×3といった各種ペリフェラルを集積したことにより、ボード面積の小型化とシステムコストの20%以上の削減を実現している。

さらに、従来品「TMS320DM365」とのピン互換性とソフトウェア互換性を確保している。加えて、リファレンスデザインとしてデジタル・ビデオ・レコーダ(DVR)向け、IPネットカメラ向けを用意したほか、将来的にはビデオ・コミュニケーションおよびカメラ開発キット向けとして2点のキットを投入する予定としている。