佐藤順一監督が『カレイドスター』以来7年ぶりに原作を手掛けるOVA『たまゆら』が、松竹より2010年冬に発売される。「ARIA」スタッフが再結集して製作される本作は、瀬戸内を舞台にしたヒーリングストーリーで、広島県に実在する竹原市にて、高校生の主人公がカメラを通して日々の幸せを感じ取っていく姿が描かれる。

OVA『たまゆら』は2010年冬の発売予定

■OVA『たまゆら』ストーリー概要

写真が大好きな高校1年生、沢渡楓。あだ名は「ぽって」。この春、海と山に囲まれた穏やかな瀬戸内海の町、広島県竹原市に引っ越してきました。そこは亡くなった父親が子供のころに住んでいた町。古い町並み、美しい海と島々、暖かな人々とそして新しくできた素敵な友達……。大好きになったこの町で撮った楓の写真には、ときどきたまゆらが写ります。たまゆらは楓の心がふわふわと舞い上がって幸せな気持ちの時に写るかわいい光。幸せが形になったような不思議な何か……。そして、その写真はみんなをちょっとだけ幸せな気持ちにしてくれるんです。

原作・監督・シリーズ構成は佐藤順一氏が担当。脚本には「ARIA」シリーズや『カレイドスター』でもコンビを組んだ吉田玲子氏が務める。そのほか、キャラクターデザインは『うみものがたり~あなたがいてくれたコト~』の飯塚晴子氏、アニメーション制作はハルフィルムメーカーが担当する。

■OVA『たまゆら』おもなスタッフ
原作・監督・シリーズ構成 / 佐藤順一◆脚本 / 吉田玲子◆キャラクターデザイン / 飯塚晴子◆作画監督 / 音地正行◆美術 / 田尻健一◆色彩設計 / 川上善美◆音楽制作 / フライングドッグ◆アニメーション制作 / ハルフィルムメーカー◆製作 / たまゆら製作委員会

OVA『たまゆら』はすでに公式サイトもオープン。WEBラジオや各種イベントも予定されているなど、今後の展開にも注目しておきたい。最後に、佐藤順一監督からのメッセージを紹介しておこう。

■佐藤順一監督のコメント
特に写真が得意なわけではないけれど、写真を撮るのが大好き。
動くものを撮るのは、タイミングがあわないし、どうしてもボケるので苦手らしい。
亡くなったお父さんが使っていた、古い35ミリのフィルムカメラを大事に使っている。
何も自動でやってくれないし、ズームや手ぶれ防止機能もないし、現像するまでちゃんと写っているかどうかもわからない。
けれどやっばりこのカメラが撮ってくれる写真が一番好き。
どういう写真がいい写真なのかはわからない。でも、どこかに幸せのかけらが感じられる風景が好きなので、そんな写真を撮りたいと思って日々暮らしている……。そんな女の子のお話です。

(C)佐藤順一・TYA / たまゆら製作委員会