モーターサイクルショーの楽しみのひとつは、普段あまり見られない外国製バイクがたくさん並べられていること。ハーレーダビッドソン(Harley-Davidson)、インディアン(Indian)、そしてボスホス(BossHoss)などのアメリカ系バイクのブースを覗いてみた。

ハーレーダビッドソンのブース

広いブースで自由に触れられる「ハーレーダビッドソン」

ハーレーダビッドソンのブースは極めてシンプルだった。黒を基調にした高級感のある広いブースに現行の2010年モデルがたくさん置かれ、自由に触れたり跨いでみることができるというもの。とりわけステージらしいステージもないが、ゆっくり触れるのは、購入を検討しているユーザーにはありがたいところ。

このところの人気モデルは、やはり2010年モデルの「ダイナ ワイドグライド(FXDWG)」や「ファットボーイ ロー(FLSTFB)」らしい。ワイドグライドはそのライディングの楽しさで、ファットボーイ ローはスタイルはもちろん、低いシートによる乗りやすさが受けているようだ。また、すでに生産が終了したビューエルも置かれていた。「現在はまだ流通在庫がありますが、最後のビューエルをご希望の方は、そろそろ急いでいただいたほうがいいかもしれません」とのこと。

走りが楽しい「ダイナ ワイドグライド」(FXDWG)

重厚なスタイルと低いシート高の「ファットボーイ ロー」(FLSTFB)

ある意味でハーレーらしくないスポーティなスタイルの「XR1200X」

水冷エンジンを搭載する「V-RODマッスル」(VRSCF)

スプリンガーフォークを採用した「ソフテイル クロスボーンズ」(FLSTSB)

生産が終了してしまったビューエルの「ファイアーボルト」(XB12R)

伝説のアメリカンブランド「インディアン」をホワイトハウスが輸入

愛知県を中心に、四輪・二輪の輸入車を中心としたディーラーグループ「ホワイトハウス」が、アメリカのモーターサイクル「インディアン」の正規輸入販売権を獲得し、販売を開始することが今回のモーターサイクルショーで発表された。

インディアンは1901年にマサチューセッツ州スプリングフィールドで誕生した、アメリカで最初のモーターサイクル。マン島レースにおいて活躍するなど、輝かしい歴史を重ねてきた。しかし戦後急激に経営が悪化。1953年に倒産する。その後は何度か復活が試みられたが、複雑に絡んだ商標権の問題などがあり、成功には至らなかった。現在のインディアンは2004年に商標権や特許を取得し、ノースカロライナ州で2008年(2009年モデル)から生産を開始。そして今年から日本でも正規に発売されることになった。

新しいインディアンは1720cc(105キュービックインチ)の空冷V型2気筒エンジンを搭載。ニカジルメッキ方式のシリンダー、アルミ鍛造ピストンを採用。スチール製フレームは伊・ベルリッキ社が担当している。ノスタルジックなスタイルは基本的に共通だが、シートやバッグ、カラーリングなどの違いで5モデルが用意される。シートやサイドバッグなど、レザー装飾類はすべて職人による手作業で製作されているという。価格は450万円から550万円。

フリンジ付きのシートやバッグを備えたモデル

タンデムシートのツーリング仕様

クラシカルなカラーリングが施されたモデル

アメリカ的といえば「ボスホス」ほどアメリカ的なものはない

ボスホス」のブースには、バイクとは思えないほど巨大なマシンが並んでいる。四輪のV型8気筒エンジンを搭載したバイク(二輪車)や、トライク(三輪車)を生産しているのがホスボスであり、熱狂的なファンも少なくない。

8.2LのV型8気筒エンジンを搭載したバイクもすごいが、やはり強烈なのは後部を'57年型シェビーに似せたトライクだ。見事なテールフィンが立ち上がり、後ろからはとてもモーターサイクルには見えない。これほどアメリカ的な楽しさを感じさせる乗物は多くはないだろう。

ボスホスのブース。サイドカーなどでお馴染みのサクマエンジニアリングと同居

6.2Lエンジンを搭載する「LS3 AT2スピード」。ペイントはカスタム

むき出しのアメリカンV8エンジン。ヘッドカバーに「BossHoss」のロゴ

8.2Lエンジンの「502 AT2スピードスペシャル」。フロントフォークの長さに驚く

「'57CHEVY トライク」。エンジンは5.7LのV8を使用している

後ろから見ると、まさに懐かしのシェビーのよう