CPUオーバークロックの醍醐味は、時のハイエンドCPUを使ってさらなる極限を目指すものと、廉価なCPUでどこまでお得感が得られるかチャレンジするものと、大きく2つに分けられるだろう。今回は後者である。用意したのはLGA1156対応の「Intel Pentium G6950」(2.80GHz)だ。

今回オーバークロックする対象はPentium G6950

※ご注意 : オーバークロックはCPU、マザーボードおよびその他パーツに重大な影響を与える可能性があります。オーバークロックに関して編集部および筆者は責任を負いません。くれぐれも自己責任でお試しください。なお結果は今回のテスト環境下でのものであり、そのクロッククロックでの確実な動作や、実際の製品で同じベンチマークスコアが得られることを保証するものではありませんので、あらかじめご了承ください。

今回の企画、そもそもは編集とのこんなやりとりで始まった。LGA1156プロセッサが登場してしばらく経つが、筆者はつい先日までひとつも入手していなかった。LGA1156製品のレビュー記事を書く際も、CPUを人から貸してもらっていたりしていたのだが、そんな状況を見かねていた某編集はこう言った。「レビュアーなんだから1個くらい動作検証用に買いましょうよ」。ただしこの不景気だ。「今すぐ買えるとしたら1万円以下のPentium G6950かな」と答えたところ、「アレけっこう回りますよね? 手元にMSIの『Big Bang-Fuzion』があるんですが、ブン回してみませんか?」と提案されたのがきっかけだ。

SLBMSでマレーシア産。パッケージデートは2009年の12月8日。初期ロットか? というくらい日付が古かった

安価ながらもLGA1156プロセッサ。H55マザーと組み合わせれば激安でLGA1156環境に移行できる