米Avaya ユニファイド・コミュニケーション・ソリューション プロダクト兼バイス・プレジデントのホーヘイ・ブランコ氏

日本アバイアは1月25日、カナダ Nortel Networks エンタープライズ・ソリューションズ事業(NES事業)統合完了による新ロードマップを発表した。

NES事業については、日本アバイアが昨年9月に9億ドルで買収することを発表。米国時間の昨年12月18日に統合作業を完了していた。

発表を行った米Avaya ユニファイド・コミュニケーション・ソリューション プロダクト兼バイス・プレジデントのホーヘイ・ブランコ氏は、統合後のAvayaが、従業員数2万1000人、売上高55億ドル、営業利益率18~22%といった事業規模になることを説明。そのうえで、AvayaとNES事業が「お互いを補完する関係にある」と述べ、「SIP(Session Initiation Protocol)ベースのオープンな標準アーキテクチャ」、「Communications Enabled ビジネスシステムの提供」、「効率的で状況に応じたコラボレーションの実現」の3つを柱に両社の技術を融合させ、今後の事業を展開していく方針を明らかにした。

アバイアのビジョン

同社の主力事業であるユニファイド・コミュニケーション(UC)分野の製品/ソリューション・ポートフォリオは以下のとおり。

UC分野の製品/ソリューション・ポートフォリオ

上記スライドのうち、赤色のエリアは従来から存在するAvayaの製品が中心となる部分、青色のエリアはNortelの製品によって補われる部分、紫色のエリアはAvayaとNortel Networksの技術を統合した部分になる。中核となるのは、同社が昨年発表した仮想化対応IPテレフォニー・プラットフォーム「Avaya Aura」。ここにSOAベースのシステム連携が可能なNotelの「Agile Communications Environment(ACE)」が加わったことで、ビジネスシステムにおけるUC活用の幅が広がったという。

なお、NES製品については基本的に提供を継続していく方針。「データ製品」と呼ばれるネットワーク関連機器に関しても、引き続き開発、販売、サポートを行っていく。ただし、これまで掲げてきたオープン・アーキテクチャという方針を変更する考えはなく、Cisco Systemsをはじめとするネットワーク・ベンダーとの協調関係は保っていくという。

日本アバイア ソリューション マーケティング部長 平野淳氏

国内における販売目標は以下のとおり。

  • 売上高: 製品販売+コンサルティングにより、継続的に前年比10%超増加
  • 中規模コンタクトセンター向けアプリケーションビジネスの売上比率: コンタクトセンター全体約2割→4割へ
  • エンタープライズテレフォニー&UC: シェアの5%増

国内の事業戦略としては、ノーテルの販売チャネルを活用してパートナー関係を強化するほか、オフィス向けUCの製品ポートフォリオ拡充、ソリューション価値の増大などに力を入れていく。

国内の事業戦略