――肝心のアイデアがひらめくまでに時間がかかってしまう人はどうすればいいでしょうか

確かにその人の知識や体験が少ないと発想が出てこないということもありますね。しかしそういう場合には「発想のきっかけ」を多く設定すればいいのではないでしょうか。

ということで「二軸四方型」をご紹介します。「メモ」をニ軸で考えてみましょう。縦の軸は記録の速さの高低にし、横の軸は保存の必要性の有無とします。

すると縦横の軸の要素を兼ね備えたメモとは何かを考えるスペースが四つ出現します。今度は十字に配置されたメモの特性がヒントになるので、より発想しやすくなっていると思います。

まず左上の「記録して、あとで捨てる」メモには、ToDoリストが入りますね。さっと手書きで書くのでスピードは速いし保管する必要がありません。

右上の「速く記録して、しっかり保存する」メモは、デジタルメモが適切でしょう。膨大な情報データを保存できますので。右下の「ゆっくり記録して、しっかりお保存する」のは、高級なノートや万年筆を使って書く日記のようなものになります。

そして最後に左下の「ゆっくり記録して、あとで捨てる」には、スケッチブックで下書きをする場合としましょう。これで四つのスペースを全て埋めることができました。

――すごいですね。確かにニ軸の要素を組み合わせることで具体的になりますしスピードアップもしました

このように空欄の図で未来を先取りすると無理せず発想を広げていくことができます。「そこに当てはめる」という前提があると解決法やアイデアが生まれてくるということがご理解いただけたのではないでしょうか。

(撮影 : 中村浩二)

INTERVIEWER PROFILE : 早川洋平 / KIQTAS(キクタス)

中国新聞社記者、全国紙系編集プロダクションのライターを経て入社した企画会社で2008年、良書の著者にインタビューするポッドキャスト「人生を変える一冊」をスタート。配信後2カ月でiTunes store podcastビジネスランキングで21日間連続1位を獲得、月間20万DLの人気番組に成長する。独立起業した現在は、インタビューやライティングに加え、ポッドキャストを軸にしたコンサルティング、コンテンツプロデュースなどを行っている。
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