情報ライフサイクル管理ソフトウェア群「IBM Optim」シリーズは、IBMが2007年に買収した米Princeton Softechが提供していた製品だ。その後国内では、昨年11月に同シリーズの発表が行われたが、英語版での提供であり、対応プラットフォームはz/OSのみだった。
今回、同シリーズが完全日本語化されたとともに、対応プラットフォームがWindows、Linux、UNIXに拡張された。これにより、同社は同シリーズの国内展開を積極的に図る構えだ。
ここでは、同シリーズのマーケティング責任者であるStephen Tallant氏と製品責任者であるJim Sinisgalli氏に伺った、同シリーズの導入メリットや先日買収が発表されたデータベースセキュリティ・ベンダーのGuardium製品との関連性などを紹介しよう。
ヘテロジニアスなデータ管理製品
同シリーズのうち、日本で展開される製品は「IBM Optim Data Growth」、「IBM Optim Test Data Management」、「IBM Optim Data Privacy」の3製品だ。
Optim Data Growthは関連性を維持した状態でデータをアーカイブする製品。同製品は、データベースのサイズの最適化、アプリケーションのパフォーマンスの向上、不要なアプリケーションの破棄を行う。
Tallant氏は、「不要なアプリケーションを本番環境からアーカイブに移すことで、その分本番環境にスペースが空くので、アプリケーションのパフォーマンスが上がる」と、同製品の特徴を語る。
Test Data Managementはアプリケーションのテストに必要なデータを抽出するテストデータ生成・管理製品。Sinisgalli氏は同製品によって、テストデータも本番環境と同様にアクセスすることが可能になるので、その結果、「テスト期間が短縮され、アプリケーションのクオリティが向上する」と語る。
Data Privacyはテスト環境において、個人情報や機密情報を安全に取り扱うために意味を持った状態でデータをマスキングする製品。
同製品はIBM製品ながら、同社以外のストレージ、OS、データベース、ミドルウェアのデータを取り扱うことが可能だ。
Tallant氏によると、実際にテストデータが紛失、法規制に違反、漏洩といったトラブルが発生しているという。