IPA(独立行政法人情報処理推進機構)は12月3日、ワンクリック不正請求に関する相談が急増していることを受けて、注意喚起を実施するとともに、一般ユーザーに向けた対策情報の提供ページを公開した。

ワンクリック不正請求とは、アダルトサイトで無料の動画を見ようと画像をクリックして、指示通りに進んだ利用者に対し、サイト運営者が利用者の意思に反して「会員登録」を行い、料金を請求するもの。

IPAによると、ワンクリック不正請求に関する相談件数は今年に入って7ヵ月連続で600件を超え、11月には903件にまで達したという。

ワンクリック不正請求の相談件数の推移 資料:IPA

IPAはワンクリック不正請求の手口として、検索サイトから至るパターン、動画登校サイトから誘導されるパターン、その他のパターンの3種類を紹介している。

動画投稿サイトでワンクリック不正請求に導かれる場合の流れ。動画によって外部サイトへ誘導し(左)、ダミーのWebサイトで再生ボタンと思われる部分をクリックする(右)

再生ボタンをクリックすると利用規約の同意画面が表示され(左)、「はい」ボタンの下には有料であることが書かれている(右)。この先、セキュリティの警告を無視して「はい」などのボタンをクリックすると、ウイルスに感染させられてしまう

IPAでは予防策として、PC利用者には「意思確認画面で安易に"はい"ボタンをクリックしないこと」、また、未成年がいる家庭には「有害サイトブロックソフト/サービスを利用すること」を挙げている。