ケンウッドは、日本ビクターとの初の統合ナビゲーションシステムとして、両社の音響・映像・ナビゲーション・データ圧縮技術を結集して開発したメモリーナビゲーションシステム「MDV-313」を発表した。発売は12月を予定している。価格はオープンで、市場価格は9万円前後と予想される。

ケンウッドと日本ビクターが共同開発したメモリーナビ第1段「MDV-313」

MDV-313は、ワンセグチューナー、DVDプレーヤー機能を搭載する2 DINサイズのメモリーナビ。フロントパネルには、USBポートやSDメモリーカードスロットAUX端子も装備しており、外部機器との接続性も高い(SDカードは2GBまでの対応で、SDHCには非対応)。オプションとして、USBポートにiPod/iPhoneを接続するための専用ケーブルも用意される。ケーブルには2種類あり、動画/音楽の再生に対応するものが「KCA-iP240V」(4,200円)、音楽再生のみに対応するものが「KCA-iP101」(2,100円)となっている。これらのケーブルを使用した場合、iPod/iPhoneの基本操作をMDV-313のタッチパネルで行うことが可能だ。

地図データベースはゼンリン製で、2009年4月現在のもの。店舗名などの表示も可能な詳細地図が全国830都市分含まれているほか、町のイメージを空からの視点で表示するバーチャル3Dマップも搭載している。

同社では、今回のMDV-313は、ハイグレードなHDDタイプのナビに続くミドルクラスの製品と位置づけている。開発は、ケンウッドと日本ビクターが共同で行ったとしており、両社が協同で開発したナビの第1段ということになる。なお、日本ビクターは、国内のカーAV事業からの撤退を2007年に発表しており、このMDV-313も国内ではケンウッド ブランドの製品として販売され、JVCのロゴなどは付かない。ただし、海外市場では、HDDナビをケンウッド ブランド、メモリーナビをJVCブランドで販売していくとのことだ。