営業力を高めるためにはネットワークを拡大することが重要なのは言うまでもない。また、今日ではソーシャルメディアがネットワークの構築に役に立つと多くの人が信じている。しかし、こうした信仰に対して「虚構だ」と指摘するのがキャリアマネジメントのコンサル会社を運営するPenelope Trunk氏だ。彼女が著した「ソーシャルメディアについての4つのウソ」と題した記事を紹介する。

ウソその1: LinkedInはネットワーキングのためのものである

ビジネス特化型のSNS「LinkedIn」は素晴らしいものだが、コネクションを示すことのできるある種のスコア表のようなものだ。ある人のプロフィールや人間関係のつながり、所得などの情報を一度に見ることができるサービスは便利だが、ネットワークの構築にはならない。ネットワークというのは、人間関係を構築することであり、対話によって醸成されるもの。つまり、ネットワークを広げるためにはどこか別の場所に出向いていかなければならない。

ウソその2: Twitterは会話のためのものである

会話を通したネットワーク作りを試みるなら、Twitterというのは手軽なツールだ。しかし、わずか140文字という短い文字による会話で、他人との本質的につながることができるのかどうかは疑問だ。Twitterは同じ考えの人を見つけたり、彼らを表面的に追うには素晴らしいツールだが、ネットワークを強固にするためにはやはりオフラインまたはオンラインの他の場所にも出向く必要がある。Twitterはネットワーク作りのスタートに過ぎない。

ウソその3: ブログは私的な刊行物である

ブログというのはある規律をもって物事を継続的に考えるための知的な訓練活動である。そして、それがまた他の人があなたの考えに追随したり、コメントをするための判断基準となる。つまりブログというのは、安定したキャリアを築くための重要な手段のひとつなのだ。ビジネスの有効な武器にしたいなら、ブログを日記として使うのはやめたほうがいい。

ウソその4: ソーシャルメディアはビジネスのための場所ではない

ソーシャルメディアは、たしかにパーソナルな出会いに適している。だがソーシャルメディアにおいて、プロフェッショナルとの出会いを望んでいる企業が多いのも事実だ。オフラインでは「第一印象は最初の7秒で決まる」と言われているが、それはオンラインでも同じことがあてはまる。Googleで検索した結果、リンク先が10秒以内に印象を与えられなければ、その先が読まれることはない。また、FacebookやLinkedInといったソーシャルネットワークよりも、プロフィールを含んだその人の考えを表現できるブログのほうがビジネスには適している。