米Googleが音楽サービスの提供を計画しているという。Wall Street JournalやNew York Timesなどが米国時間の21日に報じた。同日にはまた、米Facebookがギフトストア「Facebook Gift Shop」で音楽ギフトの販売を開始すると発表した。どちらもネットでのアクティビティに音楽サービスを融合する試みだ。

New York Timesによると、Googleの音楽サービスはGoogle Financeの音楽版のようなスタイルになる。Google Financeは株価の動向データに、企業情報やニュース、イベント情報などを関連づけて提供している。音楽サービスも同様に、歌詞、写真、コンサートツアー・スケジュールなど、楽曲に関連する様々な情報に一カ所からアクセスできる手段になるという。LalaやiLikeなどのオンライン音楽サービスとの提携を通じた音楽ストリーミング、Amazon.comやiTunes Storeなどのオンライン音楽販売サービスへのリンクも用意される。

Facebook Gift Shop

Facebookは、SNSでつながる友だちに簡単なプレゼントを贈る手段としてGift Shopを用意している。同ショップの新しいギフトアイテムになる音楽は、FacebookのニュースフィードやWallで再生できるWebソングとDRMフリーのMP3ダウンロードの2種類。価格はそれぞれ1クレジット(1クレジット=10セント)と9クレジットだ。FacebookはLalaをGift Shopに統合することで音楽販売を実現した。

報道では、このLalaの躍進が指摘されている。同社は将来Webが音楽プレーヤーになると主張して、2年ほど前から音楽ファンを結ぶWebベースの音楽ストリーミング/販売サービスを強化してきた。当初は音楽レーベルの協力を得られなかったものの、CDの売上減からソーシャルネットワーキングの力に着目し始めたレーベルと思惑が一致し、今日では大手レーベルの楽曲を含む800万曲以上を取り扱っている。すでにBillboardとの提携を果たしており、今回のFacebook、さらにGoogleの音楽サービスでも採用されれば、「Webが音楽プレーヤーになる」というLalaの主張が現実味を帯びることになる。