ソフトバンクテレコムは10月15日、ビジネスシーンにおけるiPhone活用事例を紹介する発表会を開催した。本稿では、そこで紹介された事例の中からソフトバンクグループのものを取り上げてお伝えしよう。

業務効率向上で残業削減 - ソフトバンクグループ

発表会において最初に紹介されたのは、国内でiPhoneの販売を手掛けるソフトバンクグループ自身の活用事例である。

ソフトバンクテレコムでは、営業社員全員にiPhoneを支給。iPhoneからメールやSFA/CRM、グループウェア、Web会議システム、eラーニングなどを利用できる環境を整えている。

ソフトバンクテレコム 代表取締役副社長 兼 COOの宮内謙氏は、その効果について「どこにいても業務に必要な情報を手早く入手できるようになったため、ほとんどの社員が喜んでいる」と説明。実際、営業社員にアンケートをとったところ、「1日でどの程度新たな時間が創出されていると思いますか?」という質問に対しては平均50分、「1日でどの程度残業時間が減りましたか」という質問に対しては平均32分、という結果が得られたという。

ソフトバンクテレコムの営業社員に実施したiPhone活用効果のアンケート結果

ソフトバンクテレコム 代表取締役副社長 兼 COOの宮内謙氏

1人1日32分の残業時間短縮は、同社の年間人件費に換算すると「約20億円になる」(宮内氏)という。その効果は企業によってまちまちかもしれないが、コスト削減に苦しむ経営者にとって、iPhone導入は検討する価値のある施策と言えるだろう。

また、同グループでは、契約者純増数などの経営指標を、ライバル企業の業績も含めたかたちでマネージャらに1日4回配信している。さらに、各部署内での売上ランキングを1日1回配信するなどして、各社員の競争意識刺激にも努めている。加えて、販売店スタッフの声や顧客の反応、店舗の工夫を写真付きレポートとして本社に送信させ、それを各店舗に横展開する仕組みも作り上げており、そのインタフェースにiPhoneを使用しているという。

ソフトバンクグループでは、マネージャらのiPhone端末に1日4回、契約者純増数などの情報を配信している