インターネットイニシアティブ(IIJ)は10月5日、自社の大容量バックボーンネットワークに直結したデータセンターにクラウドコンピューティング基盤を構築し、その上で「IIJ GIO」の名称で新たに展開するクラウドサービスのラインナップを発表した。

同社は、ネットワークリソースやシステムリソースを必要な時に必要なだけオンデマンドで提供するアウトソーシングサービス「IBPS(Integration&Business Platform Service)」を提供してきた。今回、数千台規模のサーバを導入して新たに構築したクラウド基盤にIBPSを融合し、IIJ GIOを開始した。

同サービスの特徴は、仮想化技術を用いたサービスアーキテクチャによりシステム構成の柔軟性を向上させた点。システム要件に応じて、必要な量のサーバリソース(CPU、メモリ、ディスク)を選択してシステムを構成することができ、さらに同社独自開発の制御機能により、l2ネットワーク上で複数台のサーバリソースの自動的な割り当てもう。

OSや仮想化ソフトにはオープンソースソフトウェアを採用し、また、プロビジョニングツールや自動化管理ツールを自社開発することで、運用・コスト両面での効率化を実現している。さらに、同社の各種サービス設備を同一のクラウド基盤に集約することでハードウェアの調達コストを抑え、安価な価格設定を可能にした。

同サービスは、プライベート型(GIOプライベート)とパブリック型(GIOパブリック)の2種類のサービスから構成される。GIOプライベートでは、サーバリソースを3タイプ(仮想化型・専有型・個別サーバ)から選択でき、OSやミドルウェア、アプリケーション開発環境などはオプションメニューから必要なITリソースを組み合わせることができる。GIOパブリックは、パッケージ化されたメニューから必要な機能を選択することで、手軽にクラウド環境を利用できる。

GIOプライベートの月額料金は、仮想化サーバタイプが8,000円から3万9,000円、占有サーバタイプが4万5,000円で、また、GIOパブリックの月額料金は8,000円からとなっている。