Ubuntuリリースチームは9月17日(英国夏時間)、Ubuntu Linuxの次期バージョン「Ubuntu 9.10(開発コード"Karmic Koala")」のアルファ第6版を公開した。Kubuntu、Xubuntu、Edubuntuなどの派生バージョンも同時にアップグレードしている。

アルファ版の最後となるα6では、いくつかの大きな変更が実施されており、そのなかでも特徴的なのが「Upstart」と「Ubuntu Software Store」の採用だ。Upstartはイベントベースのブートシステムで、UbuntuのペアレントディストリビューションであるDebianもブートシステムを/sbin/initからUpstartに変更することを表明している。Ubuntu Software StoreはCaononicalが開発するGUIベースのパッケージ管理ユーティリティで、今後、Ubuntuのアプリケーション管理はUbuntu Software Storeに統一される予定だ。

その他の主な特徴は以下の通り。

  • Linuxカーネル 2.6.31-9.29
  • GNOME 2.27.91(開発版)
  • デフォルトファイルシステムにext4
  • デフォルトコンパイラにGCC 4.4
  • デフォルトファイル共有システムにUbuntu One
  • デフォルトブートローダにGRUB 2
  • IntelビデオドライバをEXAからUXAに変更中
  • iSCSIインストレーションのサポート
  • セキュリティアーキテクチャ「AppArmor」のカーネルへの取り込み
  • ファイアウォール「Uncomplicated Firewall(ufw)」
  • クラウド対応(Amazon EC2/UECのアルファイメージ)

既知の問題としては、Windows Vistaなど他のOSとのデュアルブート状態でインストールを行おうとすると、GRUB2が他のOSを表示しない(現在調査中)、などが挙げられている。

Ubuntu 9.04 α6は開発者向けのアルファ版であるため、一般ユーザの使用は推奨されていない。ISOイメージのダウンロードは、32ビット版/64ビット版ともに以下のサイトなどから行うことができる。