現在放送中の昼の連続ドラマ『嵐がくれたもの』(東海テレビ・フジテレビ系)で主演を務める女優・岩崎ひろみが5日、都内で、発生から今年で50年を迎える伊勢湾台風をテーマにしたトークイベントに出席した。

伊勢湾台風をテーマにしたトークイベントに出席した岩崎ひろみ

同ドラマは、1959年に東海地方を襲い、5,000人以上の死者・行方不明者を出した伊勢湾台風を元にオリジナルストーリーで描いた作品で、岩崎は台風で子供と生き別れになった母親を演じている。

イベントで流されたVTRでは、岩崎が被災地を訪れ、家族と死に別れた被災者が、悲しみを抱えながらも強く生きている言葉に触れ、胸を詰まらせる姿があった。「まさかこんなに重い経験をした方とお話させていただけると思っていなかったので、心の準備もできておらず、事実の恐ろしさに自分自身、全く頭がついていかなかった。取材したその日から、夜暗くなった時や、ふとした時に、わたしは何かあった時に自分の娘を助けられるのか、家族と離れ離れになることはないのかと、考える機会が増えました」と、苦しい思いを振り返った。

また、ドラマについて話が及ぶと、役柄同様、1歳10カ月になる娘を持つ岩崎は、母親になったからこそ演じられる役だと語り、撮影現場では「子役さんがすごく可愛くて、自分の子供ではないのに、この子と一生会えなくなるんだって思うと、泣くシーンでもないのにボロボロ涙が出てくるんです。夜は共演者の方々はスタジオの傍のホテルで寝泊まりされてるんですが、わたしは我がままを言って家に帰って、娘におっぱいを飲んでもらうのが、わたしにとっての切り替えとストレス発散ですね。娘の寝顔を見たら、次の日は朝6時に家を出ても辛くない!」と、子供との心温まるエピソードを披露した。

防災研究所理事・池上三喜子氏の防災の心得に、真剣に耳を傾けていた

東京新聞編集局・局次長の井上能行氏から、日頃からの防災意識を「すごい!」と絶賛されていた岩崎

ドラマの出演をきっかけに、防災について、時間を作って夫と話し合うようになったことも明かし、「主人と何かあったときにどこで出会うか、落ち合う場所を決めています。災害に会ってから後悔したくないので、できるだけのことはしておきたいですよね」と意識を高める一方、「女性は非力。うちには185㎝でマッチョな主人がいるので、何かあったら娘は主人に任せようかなと思っています。でも、お互いに命に代えてでも娘だけは助けようと話していて、どっちが娘を守るかで喧嘩になるぐらい(笑)。普段から家族の絆を大切にしようと思います」と、災害から家族を守るためにも、夫婦のコミュニケーションを欠かさない円満ぶりをアピールしていた。

『嵐がくれたもの』は、(毎週月曜~金曜 13:30~14:00)東海テレビ・フジテレビ系で放送中。