Webデベロッパのスキルを伸ばす方法

Christian Baeuerlein氏がSmashing MagazineにおいてExpand Your Development Skills With Creative Tech Projectsのタイトルのもと、Webデベロッパ向けにスキルを向上させる方法を紹介している。Webサイトの構築やデザイン以外から多くのことを学べるため、次はWebサイト構築のプロジェクトではなく、まったく別のプロジェクトに参加してみよう、という内容になっている。紹介されているプロジェクトは次のとおり。

デスクトップアプリケーションを開発する

すべての開発者は一度はデスクトップアプリケーションを開発すべきだという。Webサイト開発についてしか学んだことがない場合でも、次のツールを使うことでWeb開発で培った技術を使ってデスクトップアプリケーションの開発が可能になる。

• Adobe Integrated Runtime (HTML、CSS、JavaScript、Flashを使ってデスクトップアプリケーションを開発できる)
• Shoooes (Rubyに慣れている、またはこれからそうなりたいと考えている場合にはよい選択肢。クロスプラットフォームのツールキットで、Rubyを使ってアプリケーションを開発できる)
• Greasemonkey、Ubiquity、Jetpack (スタンドアローンアプリケーションを開発せずとも、Firefoxアドオンを使うことでデスクトップアプリケーションを開発できる)

好きなガジェット向けにインタフェースを作成する

• iPhone (iPhoneに搭載されているSafariはマルチタッチインタフェース用のイベントを提供している。HTML、CSS、JavaScriptなどを使ってUIを作成できる)
• Wii (インターネットチャンネルでOperaが使われる。ポインタポジションやボタンプッシュイベントが提供されており、HTML/JavaScriptなどを使ってUIを作成できる)
• Nabaztag (HTTPリクエストでリモート制御できるインターネットガジェット)

Nabaztagは日本でも4月29日から販売されている兎の形をしたデバイス。Wifi経由でネットワークに接続し、メール通知、天気予報、ニュース読み上げ、ブログ読み上げ、ポッドキャスト読み上げなどの機能を提供する。出力は音声、ライト、耳の動きなど。

ハードウェアで遊ぶ

• Wiiリモコン(ボタンのみならず赤外線と加速度センサを持ち、Bluetoothを経由しての通信が可能。JavaやFlash用のライブラリもあり、通信して利用することができる。マルチタッチ、ジェスチャー入力、ヘッドトラッキングなどを実装できる)
• Arduino boards (多種多様な入力と出力に対応したボード。プログラミング言語を使っての制御が可能)
• Mindstorms (プラグアンドプレイで動作するブロック状のコンポーネントを組み合わせてデバイスを構築する。ビジュアルインタフェースが提供されており、コーディングしなくてもプログラミングが可能)

新しい視覚化を模索する

拡張現実や仮想現実、データの視覚化は大きな挑戦であるとともに個人的で一目につきやすい成果物を開発できるチャンスでもある。

• Processing (簡素化されたJava言語をのようなものを使って仮想化を作成するためのツールキット)
• Papervision3DおよびFLARToolKit (Flashで開発。Webカメラと印刷されたバーコードを使って拡張現実を実現する)
• vvvv toolkit (ビジュアルプログラミング)
• OSCulator (サウンド効果)

Webデベロッパの仕事はときに柔軟性に欠け、退屈なことがある。そうなってくると新しいことを学ぼうという意欲が失せてくる。これを避けるため、普段身を置いているのとは別の環境へ自身を持っていき、新しい見識を得ようという内容だ。見識をリフレッシュさせることで新しい目でテクニックを見れるようになり、次の仕事にも効果があるという。