Windows Internet Explorer 8

Firefox、Safari、Chrome、Operaは開発版や最新版でHTML 5への対応をはじめている。CSS 3にも対応していくなど、まだ仕様が固まっていない段階から積極的に取り組みを続けている。特にCanvas、Video/Audio機能はHTML 5の仕様が固まるよりも前にデファクトスタンダードとして普及する気配を見せている。

こうした動きの中、沈黙を守り続けてきたのがMicrosoftだ。IEという最大シェアのブラウザを持っていることや、企業顧客が多いこともあり、こうした機能への対応はほかのカッティングエッジなブラウザに比べると慎重な傾向がみられる。しかしそのIEも、ついにHTML 5への対応模索を開始したようだ。

Feedback on the current editor's draft from Adrian Bateman on 2009-08-07 (public-html@w3.org from August 2009)において、MicrosoftのAdrian Bateman氏が取り組みを伝えている。今後の作業としてIEチームはHTML 5のエディタドラフトをレビューしており、検討結果やフィードバックをワーキンググループと共有していきたいという旨が伝えられている。同メールではHTML 5をレビューした考察として、本当にこの要素が必要なのか、なぜ必要なのか、この説明では曖昧すぎる、などの意見が掲載されている。IEチームが最終的にHTML 5に対してどういったスタンスを取ることになるかは、今後のやりとりの中で決まっていくことになるようだ。