Integrated Device Technology(IDT)は、同社のビデオプロセッシング製品群「Hollywood Quality Video(HQV)を発表、第1弾製品ブランド「IDT HQV Vidaプロセッサ」を製品化したことを明らかにした。

Vidaプロセッサ「VHD1900」のパッケージ外観

Vidaプロセッサは、4フィールドのモーションアダプティブ・デインタレース、マルチ・ケーデンス・トラッキング、12ビットカラー処理の改善、ディテール拡張に対応し、画像のディテールと質を高めることが可能。これにより標準画質(SD)の映像をHD品質に変換し、HDのディテールを際立たせることができる。

また、高圧縮ビデオをリアルタイムでクリーニングし、SD映像から、圧縮の結果として発生するブロックノイズおよびモスキートノイズを減らすことが可能だ。

Vidaプロセッサの最初の製品となる「VHD1900」は、IDT HQV技術として「Auto HQV」と「HQVStreamClean」を搭載。Auto HQVは、異なるソースからのコンテンツや、画質にバラつきがあるコンテンツを対象とした画質の最適化の調整を、ユーザが手を触れることなく実行することができるというもの。また、ビデオコンテンツを分析し、その分析に応じて画像やノイズの処理パラメータを調節することで、画質の向上や、圧縮による画質劣化の除去を行うことができる。

一方のHQV StreamCleanは、アダプティブ・モスキート/ブロック/テンポラルという、3種類のノイズを低減する技術を用い、こうした除去の困難な画像上のノイズを除去する技術。加えて、解像度向上技術によりクリーンで細部のはっきりしたアップスケール画像を実現し、SDのコンテンツをHDに近い品質にするとともに、HDコンテンツにおいてはディテールをさらに改善することが可能だという。

このほか、ディープカラー処理用に14ビットの内部処理と12ビットの出力を備え、xvYCC処理用に3D色域変換機能を備えている。これらの機能はレギュラー/ワイドの色域コンテンツをディスプレイのネイティブな色域に正確に変換するほか、6軸カラー調整を備えており、あらゆる色の色相、彩度、明度を個別に調整することが可能となっている。

HD1900はすでに一部顧客にサンプル出荷を開始しており、価格は1,000個単位で25ドルとなっている。