NECエレクトロニクスは7月23日、マイコンに搭載するプログラムの動作検証(デバッグ)などを無線接続で実行できる開発環境「MINICUBE2(ミニキューブ2) 無線オプションQB-MINI2-RF」を製品化、即日販売を開始したことを発表した。

「QB-MINI2-RF」の外観(パソコン側とマイコン搭載システム側に1つずつ接続することで無線通信が可能となる)

同製品は、同社のオールフラッシュマイコンに組み込むプログラムの開発を支援するプログラミング機能付きオンチップ・デバッグ・エミュレータ「MINICUBE2」と組み合わせて使用するもので、当初は2個セットで提供される。

これにより、従来はパソコンとUSBでつないだMINICUBE2とマイコン搭載システムをケーブルで接続してデバッグを行っていた環境が、無線化されることとなり、有線接続が困難な場所に設置して動作確認などを行う製品にも容易に対応することが可能となる。

2.4GHz帯の無線通信IEEE802.15.4規格を採用することで、最大100mの無線通信を実現。壁を挟んだ通信も可能であり、さまざまな環境でのデバッグが可能となる。また、米国政府の次世代標準暗号方式「AES-CTR」を適用することで、高度なセキュリティを実現。加えて電波遮断時には、システムをリセットすることで、暴走によるシステムの故障などを未然に防ぐことが可能となる機能も搭載されている。

さらに、同社のMINICUBE2のマイコン、統合開発環境をサポートしているほか、使用無線チャネルや接続ユニットの設定など無線に関する設定が容易になる無線ユーティリティソフトの提供なども行われている。

同社では、同製品がマイコン向けプログラム開発を効率化するものと考えており、積極的な販売活動を展開していくほか、さらなる開発ツールの拡充を目指して開発を行っていくとしている。