日本でも6月26日に正式リリースされたAppleのiPhone 3GSだが、好調な売れ行きの反面、本体が発熱現象を持っていることがたびたび報告されているなど、不具合に関するトピックも増えてきている。バッテリや高速化されたプロセッサなどハードウェアに起因する問題ではないかとも言われているが、サンフランシスコを拠点とする夕刊紙のExaminerによれば、ソフトウェアに起因する問題との推測がある。

理由の根拠はiPhone OS 3.0の存在で、iPhone 3GSが6月19日に世界で初めてリリースされる前、17日に一般への配布が開始されている。ここで旧機種にiPhone OS 3.0を入れたユーザーが「バッテリの持ちが急に悪くなった」と相次いで報告していたことに着目し、同OSの挙動が発熱の原因の1つになっているのではと予測している。

バッテリを消費しやすい同バージョンでの大きな変更点としては「Push Notification (プッシュ通知)」があり、これが恒常的にバッテリを消費し、発熱しやすい原因を作っているというのだ。実際、3GSと前世代の3Gのバッテリモジュールは同じものを使用しており、大きな問題となる可能性は少ない。

もし発熱の原因がソフトウェアならば、それは非常にありがたいことだ。というのも、ハードウェアの交換なしで対策が可能であり、将来的に修正される可能性が高くなるから。Appleでは現在iPhone OS 3.1のベータテストを実施しており、まもなく正式リリースされることになるだろう。