富士通フロンテックは7月6日、カラー電子ペーパーを採用した同社の携帯情報端末「FLEPia」が「KeyringPDFフォーマット」のサポートを開始したことを発表した。対応版の製品提供は2009年9月上旬からを予定しており、すでに購入済みのユーザーについても、同時期の無償対応を予定している。

FLEPiaの製品画像(現行品)

KeyringPDFは、電子書籍で国内大手のパピレスなど電子書籍販売サイトで幅広く採用されているフォーマット。インターネットのWebサイト上におけるコミック・マガジン・専門書など、すでに15万タイトル以上が販売されている。

KeyringPDFは、アイドックが開発したデジタル著作権保護技術。PDFフォーマットで作成された電子書籍を128ビットの鍵で暗号化し、その鍵を独自のシステムで配布することで電子書籍の閲覧をコントロールする。高いセキュリティ性を実現しており、サーバで閲覧を管理することで、閲覧停止や版の変更などが容易なほか、ファイルをコピーしても、そのファイルの権利を持ったFLEPia以外での参照は不可能となる。また、パソコンでダウンロードしたコンテンツをコピーワンスできる「キーリングポータブル」機能により、FLEPiaに転送することが可能だ。

KeyringPDFフォーマットのFLEPiaでの閲覧方法は2種類ある。1つ目は無線LAN経由での直接購入。1回目の閲覧時に認証を行うだけで、2回目以降の閲覧では、認証動作を行わないため無線LAN接続環境を不要にできる。2つ目は、パソコンで購入したコンテンツをキーリングポータブル機能を利用して、USBケーブル経由でFLEPiaにコピーして閲覧する方法となる。

すでにFLEPiaでは、電子書籍対応として「ブンコビューア「XMDF形式」と「T-Time(book形式)」を標準で搭載しているが、今回の対応により、FLEPiaをすでに入手しているユーザーは、既存のコンテンツと合わせて17万タイトルのコンテンツを閲覧することができるようになるという。