田代まさしのテレビ界復帰第一弾となる、今月2日からスタートするCSチャンネル・MONDO21の新番組『田代まさしのいらっしゃいマーシー』の公開収録イベントが、下北沢タウンホールで6月30日に開催された。詰めかけた多くの観客を前に緊張気味であったのか、当初はゲストに迎えた芸能レポーター・梨元勝のぶっちゃけトークに防戦一方の田代。だが、梨本の「自分をもっとさらけださなきゃ」というアドバイスから徐々に舌が滑らかに。事件をネタにしたジョークを自ら披露して会場を大いに沸かせるなど、持ち前のギャグセンスが衰えていないことを存分にアピールした。

登場からお約束のコケを披露

当日は有料イベントであったものの会場は超満員。登場した田代まさしはいきなりコケるお約束で笑いを誘う。だが、表情はまだ硬いまま。それから神妙な面持ちで「わたしのためにこんなに集まっていただいてありがとうございます。この番組は人生の底辺を見てしまった男が、各界の著名人からお話を伺うというものです」と番組の趣旨を説明。CSチャンネルとはいえ、久々の本格的なテレビレギュラーだからか、なにか相当に緊張しているのが伝わってくる空気のなか、公開収録はスタートした。

神妙な面持ちで挨拶を行なった田代。会場を見渡す表情はまだ硬い

だが、そうした重い空気を一気に払拭させたのが、ゲストの芸能リポーター・梨元勝の登場だ。梨元は「僕も最近、テレビからお呼びがかからなくてね~」と、やたらと明るい調子で開口一番、現在の民放メディアの批判を開始。勢いは留まることなく、芸能界の裏話へと突入する。田代と同じく犯罪を犯したが、田代とは違ってすぐに復帰できた某大手事務所のタレントの話に始まり、次第に"バーニング"していく梨本の口撃。次々と個人名が出るたびに「やめてください!」「俺の番組を潰す気か!」と、田代がツッコミで防戦していくことで徐々に会場の空気が暖まっていく。

あぶないネタを振る梨本勝(左)と、司会の吉田豪(中央)に、逃げ腰の田代まさし

そして頃合い良しと感じたのか、ついに梨本は田代相手に覚醒剤の話をむちゃぶり。司会を担当する吉田豪も悪ノリして、「昔、梨本さんとネタを交換したとき、田代さんがトイレに行って戻ってきたら、すごい元気になってたという話を教えたことがある」と暴露。いじられまくりで頭を抱える田代。そんな逃げ腰の姿勢に梨本は、「芸能マスコミは逃げるから追いかける。自分から披露すれば追いかけてこない」という自身の経験を踏まえた含蓄のある言葉を伝える。それに納得したのか、次第に調子を合わせていく田代。苦笑しながら「二次会のしゃぶしゃぶ(シャブ)とか、炊飯器のタイマー(大麻)とか言われるたびに、まだドキッとするんだから」と言いつつも「本当はネタをいろいろ考えていた」と、開き直った自虐ネタを披露したから会場は大喝采だ。

収録が後半になるにつれ、トークも動きも軽快になる田代まさし

なお、そのギャグが気になる人はどうぞ本編をご覧あれ。かつては名バイプレイヤーとして、バラエティ番組の常連であった田代まさし。いまだ「自分のなかで、どこまでやればいいのか、不安がある」とのことだが、当時の輝きが戻りつつあるのは間違いなさそう。芸能界復帰への第一歩に注目だ。