ナクソス・ジャパンは11日、愛知県の日進市立図書館に導入中の音楽配信サービス『ナクソス・ミュージック・ライブラリー』において、12日から「パスワード貸出方式」でのサービス提供を開始すると発表した。

『ナクソス・ミュージック・ライブラリー』トップページ画面

「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」は、クラシック音楽を中心に扱うレコードレーベル「ナクソス(Naxos)」の日本の拠点であるナクソス・ジャパンが運営する、インターネットを利用したストリーミング形式の音楽配信サービス。クラシック、ジャズ、民族音楽などを中心に、ナクソスの自社音源に加え、提携関係にある他社の音源も含めた全152社のCD3万2,600枚分、曲数にして46万3,000曲分の音源が収録されている。

ナクソス・ミュージック・ライブラリーの販売代理店の紀伊國屋書店は2008年9月、中京地区のベッドタウンに位置する日進市立図書館の利用者サービスの向上を目指し、同図書館に「ナクソス・ミュージック・ライブラリー」を導入。図書館館内に設置されたPCでサービスが提供されてきた。

12日から新たに、一定の使用期限が付いたIDとパスワードを市民に貸し出す「パスワード貸出方式」でのサービス提供を開始。利用者は図書館の窓口で、ナクソス・ミュージック・ライブラリー専用のIDとパスワードが記された「貸出票」を受け取り、貸出手続きを行う。自宅PCでナクソス・ミュージック・ライブラリーにアクセスし、貸出票に記されたIDとパスワードを入力することでサービスを利用できる。

これにより、図書館利用者の自宅PCからでもサービスの利用が可能になり、「クラシック、ジャズ、民族音楽など46万曲以上の音楽が自宅で聴き放題となる」(ナクソス・ジャパン)。

パスワード貸出方式の導入事例は、2008年1月の岐阜市図書館(岐阜県)、同年9月の高山市図書館(岐阜県)、2009年4月の長野市立図書館(長野市図書館および南部図書館、長野県)、同年5月の松川村図書館(長野県)に次ぐ6件目の事例で、愛知県内の図書館では初の導入となる。

ナクソス・ジャパンでは、「図書館の資料コストや管理コストを軽減し、同時に市民に質の高いサービスを提供できるものとして、利用者の図書館に対する満足度の向上が期待される」としている。