宇宙航空研究開発機構(JAXA)は6月10日、これまで約10カ月間の定常運用および約7カ月半の後期運用を行い、6月11日未明に月へと制御落下させる予定の月周回衛星「かぐや」の月への落下時刻と地点の最新情報を公開した。

「かぐや」のハイビジョンカメラがとらえた月面 満地球の出(出所:JAXA)

それによると、落下時刻と地点は5月21日付けで発表した情報に比べ若干変更がなされており、時刻は6月11日午前3時25分頃(日本標準時)、落下地点は東経80度、南緯65度付近としている。

「かぐや」の月周回イメージ図(出所:JAXA)

これは、できる限り長く観測を続けるために、5月21日以降に高度を3回ほど上げたために生じたもので、JAXAでは、「高度を上げることで、ギリギリまで観測を続けることができた」としている。

今回の落下予測位置は、月面の日影部分であり、衝突閃光を観測できる可能性があるとJAXAでは見込んでいる。ただし、大型の望遠鏡で観測できるレベルの可能性が高く、肉眼での観測は難しいのでは、としている。