台湾ECS(Elitegroup Computer Systems)ブースの展示についてレポートしたい。多くのPCパーツベンダーが新しい南港展示館の方に移動したCOMPUTEXであるが、ECSは市内中心部にあるTWTCの方に引き続きブースを構えている。

どこかにPCが…(詳しくは後述)

PCI Express x16搭載のAtomマザーも

まずはマザーボードの注目製品をピックアップ。

Intelプラットフォームでは「P55H-A」だろう。未発表の「P55」チップセットを搭載するという製品で、メインストリーム向けの次世代CPU「Lynnfield」(コードネーム)に対応するものになる。今回のCOMPUTEXで正式発表とはならなかったが、同社ブースでは動作デモも公開されており、それほど先のことにはならないだろう。

「P55」チップセットを搭載するという「P55H-A」

P55+Lynnfieldの動作デモ機も公開されていた

AMDプラットフォームでは、こちらも未発表のチップセット「785G」を搭載する「A785GM-M」が展示されていた。内蔵グラフィックスが「Radeon HD 4200」にアップデートされており、DirectX 10.1に対応したのが特徴だという。同社のハイエンドブランド「Black」シリーズとしては、初のマイクロATX製品となる。

「785G」チップセットを搭載する「A785GM-M」

内蔵グラフィックスは「Radeon HD 4200」

またAtom関連では、「945GCD-M」が特徴的。CPUはAtom 330、チップセットは945GCと一般的なのだが、マイクロATXサイズの上、拡張スロットにPCI Express x16も備えている。マイクロATXのAtomマザーはJetwayからも発売されているが、グラフィックスカードを自由に選べるという点では、さらに珍しい製品である。こちらは今年Q4の出荷を予定しているとのこと。

「945GCD-M」。マイクロATXの中でも特に小さい

拡張スロットは3本。それぞれ種類が違う

グラフィックスカードはコンセプトを明確化

グラフィックスカードでは、「Black」「Green」「Silent」といった3シリーズの製品を展示していた。それぞれのコンセプトは、オーバークロックでパフォーマンス重視のBlack、省電力GPUを採用したGreen、ファンレスのSilent、となる。ちなみにGreenシリーズは今のところGeForce 9800 GTと9600 GTのみだが、今後はモバイルGPUの採用も検討しているそうだ。

Blackシリーズのラインナップ

こちらはGreenシリーズ

ボード側面には補強用のプレートも装備

ファンレスのSilentシリーズ