日本SGIは、物質・材料研究機構(NIMS)にIntelのXeon 5500番台を搭載したスーパーコンピュータシステム「SGI Altix」シリーズを中核とする材料数値シミュレータシステムを納入し、4月より稼働を開始していることを明らかにした。

NIMSに納入された材料数値シミュレータシステム

同システムは、アーキテクチャの異なる2種類のシステムを統合したハイブリッド型の並列計算機で、Intel Xeon プロセッサ 5500番台(2.80GHz、1,024CPU、4,096コア)を搭載したSGI Altix「ICE8200EX」および同「4700(Intel Itanium、1.66GHz、512CPU、1,024コア)で構成されている。両システムの理論演算性能は52.66TFLOPSで、従来のシミュレータシステムと比べて理論演算性能は7倍以上に向上している。

またユーザジョブに合わせて最適なリソースを選択することができるため、効率的な運用が可能になる他、フロントエンド計算機、合計約100TB共有ストレージシステムが、それぞれ高速ネットワークで接続されている。

また、Sun Microsystemsのクラスタファイルシステム「Lustre」を利用し、高速で安定したクラスタファイルシステムを構築することが期待されているほか、コンピューティングリソースを管理し、最大限に有効活用するため、ミドルウェアとして「PBSProfessional」が採用されている。

NIMSでは、材料数値シミュレータの高速計算システムを用いて、ナノメートルスケールにおけるマテリアル・シミュレーションの計算手法である第一原理計算や古典動力学計算などの計算材料科学技術に関する理論・アルゴリズムの開発、計算高速化手法などの研究を行い、高精度なシミュレーションによって物質表面での原子の挙動、ナノ物質の形成過程、ナノ物質の物性・機能、超伝導や磁気現象などに関して成果を挙げていくとしている。

今回、ベクトル機が有利とされていた分野(第一原理分野)にスカラー機が採用されるとともに、従来のベクトル機に比べ数倍~十倍程度の原子数で第一原理シミュレーションが可能になることで、ナノテクノロジー研究の発展および、新素材、新物質の発見が促進することが期待されるという。