MacとWinをサポート、Flakeの統合により大幅機能アップしたKOffice 2.0 (画面はMac OS X上で動作する「Krita」)

KOffice開発チームは28日、オープンソースのオフィススイート最新版「KOffice 2.0」をリリースした。現時点ではソースコードのほか、UbuntuとGentoo、OpenSUSEに対応したバイナリパッケージが提供されている。

KOfficeは、UNIX系OS向け統合デスクトップ環境「KDE」に採用されているオフィススイート。メジャーバージョンアップとなる今回のリリースでは、従来のUNIX系OS向けデスクトップ環境 (KDE / Gnome) にくわえ、WindowsとMac OS Xが対応プラットフォームに加えられた。

最大の変化としては、オブジェクト管理用ライブラリ「Flake」の統合が挙げられる。Flakeでは「Shape」と呼ばれるオブジェクトが用意され、ワープロ文書におけるテキストや表計算のセル、画像編集ツールにおけるレイヤーなどのデータ種に対応、回転や拡大縮小などを指示できる。この結果、ワープロ文書にビットマップ画像を埋め込むなどの処理が容易になった。

構成要素の見直しも実施。グラフ作成ツールのKChartがプラグイン化した結果、ワープロの「KWord」と表計算の「KSpread」、プレゼンテーションツールの「KPresenter」、プロジェクト管理ツールの「KPlato」、ベクター描画ツール「Karbon」、ラスタグラフィックツールの「Krita」に絞られた。収録が見送られたKexiとKivioについては、将来のバージョンでの復活が予定されている。

ISO標準のオフィス文書フォーマット「ODF」もサポート。標準のファイル形式として採用することで、OpenOffice.orgおよびMS-Officeとの互換性を確保したとしている。