ビーブレイクシステムズは5月25日、システム業界における景気動向をまとめたレポートを発表した。同社は自社で手がけたシステム案件などをもとに現場の目線で分析したシステム業界の景気動向を定期的に発信している。

システム業界全体としては、依然として厳しい状況は続いているという。例えば、景気後退の影響を受けてシステム関連予算の縮小を余儀なくされているユーザー企業から支払いの分割を求められるケースや、また、大量の余剰人員を抱えていることから、従業員の給与カットや外注先への支払サイトの延長を依頼するなどの資金繰りを改善する施策をとっているケースもあるようだ。

このような厳しい状況下、収益性の高い新しいビジネスを求めて販売代理を行うための新しい商材を積極的に探すシステム関連企業も多く、さまざまな場面で交渉が行われている。

一方、証券会社や保険会社など金融関連の業界においては、新規のシステム開発プロジェクトがいくつも立ち上がっているという話が散見するという。そのほか、社会インフラに関わる企業など、比較的景気の影響を直接受けにくいと言われる業界のシステム投資に対する意欲は衰えておらず、新しいシステムの構築を検討しているとのこと。

その他の業界においても、昨今の景気の影響により予算規模は縮小傾向にはあるが、業務効率化のためのシステム導入への関心は高いと、同社では分析している。