Cypress Semiconductorは、65nmプロセスを採用したQuad Data Rate(QDR)およびDouble Data Rate(DDR)SRAMデバイスのサンプル出荷を開始したことを明らかにした。容量は72Mビットで、QDR II/QDR II+ならびにDDR II/DDR II+に対応する。

65nmプロセス採用SRAMのパッケージイメージ

同SRAMは、36ビット入出力幅のQDR II+デバイスで550MHzの動作周波数と総データ転送速度80Gbpsを、90nmプロセス世代のSRAMの半分の電力で実現することが可能。また、QDRおよびDDRの入出力容量は同90nmプロセス品に比べ60%削減されていながらピン互換性を確保、既存の基板レイアウトを維持したままで性能とポート密度を高めることが可能となる。

さらに、QDR II+/DDR II+デバイスでは、オンダイ終端(ODT:On-Die Termination)を備えているため終端抵抗の外付けが不要で、シグナルインテグリティの向上、システムコストの節約、ボードスペースの削減などが可能になるという。

このほか、遅延ロックループ(DLL)の代わりに位相ロックループ(PLL)を使用しており、データ有効ウィンドウを35%拡大することができるため、開発時間とコスト削減効果も期待できる。

量産開始は2009年第3四半期中を予定。各デバイスの入出力幅は×18もしくは×36で、バースト長はB4もしくはB2、レイテンシは1.5/2.0/2.5となっており、さまざまな仕様に対応する。