富士通、富士通研究所およびウィルコムは7日、法人向けにPHSを利用した遠隔操作によりノートPCのデータを消去し、紛失・盗難における情報漏えいを防ぐセキュリティソリューションを開発したことを発表した。

これは3社が共同開発した専用の通信モジュールを内蔵したノートPCに対して、HDD内のデータを解析・復元不能状態にする「データ消去機能」と、PCを起動させない「PCロック機能」の指示が遠隔操作で可能になるというもの。通信モジュールはPCの電源オンオフに関わらず常時待ち受け状態を維持するため、PHS通信圏内であればPCが電源オフの状態でもデータ消去・ロックを行うことができるという。

ノートPCのデータ消去・ロックを実施するには、ユーザーが管理サーバを通じて通信モジュールに指示を送る形になる。また、実施結果についても管理サーバ上で確認できるようになっている。

低消費電力のPHSを利用した通信モジュールにより、長時間の待ち受け状態を実現した

富士通では同ソリューションおよび通信モジュール内蔵ノートPCの提供を今年度中に開始するほか、同社グループ社員の業務用ノートPCとして順次導入を進める予定。