ゴメス・コンサルティング(ゴメス)は15日、国内全上場企業が提供する株主・投資家向け広報(IR)サイトの使いやすさや情報の充実度を評価した「IRサイトランキング2009」を表した。総合第1位には、カプコン(前回5位)とNTTドコモ(同3位)がランキングされた。
「IRサイトランキング」は毎年、国内全上場企業が提供する株主・投資家向けIRサイトの使いやすさや情報の充実度を評価することを目的に行っており、今回で3回目の発表となる。
「ウェブサイトの使いやすさ」「企業財務・決算情報の充実度」「経営組織・戦略情報の充実度」「きめこまかな情報開示」の4つの切り口から、投資家の視点に基づいて設定した285の調査項目により、ゴメス・コンサルティングのアナリストが評価。総合的に優れたIRサイトのランキングとIRサイト優秀企業を決定している。
「IRサイトランキング2009」の2008年調査からの主な変更点として、コーポレートガバナンス情報の重要性を考慮し、企業統治や経営体制に関する調査項目を大幅に拡張。また、株主総会や議決権投票への関心の高まりを受け、株主総会に関する評価項目のウェイトを引き上げた。
さらに、ユーザビリティの面でも、四半期報告書等やさまざまなIRイベント資料など、IR資料の増殖による情報の探しにくさを憂慮。IRライブラリなどの情報構造に関する評価項目のウェイトを引き上げた。
その結果、カプコン(前回5位)とNTTドコモ(同3位)が同じ得点を獲得して総合第1位にランキング。3位には、富士フイルムホールディングス(同44位)と東芝(同1位)がランキングし、富士フイルムホールディングスの躍進が目立った。
ゴメス・コンサルティングでは、総合1位のカプコンについて「決算説明会資料・動画、アニュアルレポートのようなIR資料のみならず、セグメント・事業内容やゲーム市場全体に関する情報、事業戦略や経営計画など、定性情報・定量情報ともに詳しいIRサイト」と評価。同じく総合1位となったNTTドコモについては、「決算説明や方針説明など、さまざまなプレゼンテーション資料・動画を配信し、個人投資家向けのわかりやすい企業情報が特徴的な、きめこまかなIRサイト」と評価している。
昨年の44位から3位に躍進した富士フイルムホールディングスに関しては、「文字情報を中心とした業績伝達に秀でたIRサイト。決算説明会資料などはスライドに加え要旨入り資料も掲載し、説明会の内容を把握することができる」と評価している。
IRサイトランキング2009の上位10社は以下の通り。優秀企業110社はこちら。
順位 | 得点 | 会社名 | 前回順位 |
---|---|---|---|
1位 | 8.45 | カプコン | 5位 |
1位 | 8.45 | NTTドコモ | 3位 |
3位 | 8.42 | 富士フイルムホールディングス | 44位 |
3位 | 8.42 | 東芝 | 1位 |
5位 | 8.14 | KDDI | 2位 |
6位 | 8.00 | 三井物産 | 13位 |
7位 | 7.93 | ソフトバンク | 18位 |
8位 | 7.89 | ミネベア | 21位 |
9位 | 7.88 | TDK | 9位 |
10位 | 7.68 | 第一三共 | 24位 |
10位 | 7.68 | ベネッセコーポレーション | 21位 |
10位 | 7.68 | 富士重工業 | 23位 |